父親、母親、娘、私、ねこ、家族で一緒に長生きできますように。
人が輪にならないと、世の中は回らない。
夫が交通事故で重症になりましたひなをです。
今までの経緯は
こちらからになります。
警察に書類を書いて捺印を押す
こと(どんな書類かは忘れてしまったのですが)
があったために、担当の警察署に
行くことになりました。
私は車の運転などしないので
罰則違反など当然なく
人生で初めて、警察署に入りました。
でも区役所と雰囲気は一緒でしたね。
職員の出入りが多いくらいで。
受付で待つと、Kさんが出てきました。
スーツ姿でない作業着のKさんでした。
よくテレビで、事故現場の
実況見分をしてる人がいますが
まさにその作業着です。
交通課?のような部署の
パーテーションで区切られたところで
書類を(たぶん実況見分に必要ななにか)
書いていましたら
Kさんから
「事故の様子が映ってる
防犯カメラの映像を見ますか?」
と言われました。
私は即答しました。
「見ます」
見る恐怖よりも見ない後悔の方が
勝っていたからです。
のち、この映像は私の忘れられない
経験、今後の勇気になります。
カメラは電信柱の上から
道を見るような位置の画像です
夜も10時に差し掛かるころ
夫の自転車の灯火がふわっと見えました。
そして左脇からタクシー
出合頭
一瞬にして消える夫(車体に入る)
しばらくして止まるタクシー。
音がないせいか、上から見てるせいか
そこには臨場感も緊張感も
悲惨さもありません。
はっ
というたったの一秒2秒です。
Kさんがいいます。
交通事故なんて一瞬。
たったの一瞬なんですよ。
その一瞬で人生が変わってしまうんです。
さらにKさんは続けます
「これからたくさん人が出てきますよ」
と言いました。
なんのことかなと思いましたが、
1分くらいしたときに
近所の人たちが次々と
駆けつけてきました。
同時くらいに運転者も出てきましたが
車の横で立ちすくんで。
みるみるあつまるひと
ひと、ひと、ひと。
ここからなんだか、
映像が急に温かく
感情が入り
ドラマのように
感じてきました。
3人の方がタクシーの車体を持ち上げて
引っ張りました。
とても素早い行動でした。
そこに倒れてる夫が出てきました!
夫はピクリとも動きません。
1人の方は、引き出された後
1人道路にぽつんと残された夫を
見守っていてくれました。
集まる人たちは
大変だ!助けなきゃ!と慌ただしく
自転車を止めて見守る人もいました。
そこには人が人を助けるんだと言う
強い意志が見られました。
目撃者からもすぐに通報があったそうです。
救急隊の方も極めて迅速に
20分くらいで病院に行ったんじゃないかと。
私はなんだか嬉しくて。
心強くて。ありがたくて。
手を合わせたい気持ちでした。
夫はたくさんの人たちに
助けてもらったんだと。
だからきっと、最初の山を越えられたんだと。
大きな温かい力を感じました。
私も、辛い時にたくさんの人が
声をかけてくれました。
それと同じように
事故現場にいた方々が
夫を助けようと声をかけてくれるようでした。
コロナ禍でソーシャルディスタンスが行われて
人と人が会えなかったり距離がある中でも
人は人を救ってくれる心を
ちゃんと忘れてない
人は人に支えられているんだなと
思える映像でした。
この映像を忘れないようにしよう。
たとえへこたれそうになった時が来ても
自分は誰かに支えてもらったんだと
決して1人じゃなくここまで来たんだと
思います。
がんばれ、みんな。
つづきます