こんにちは

 

先週末にさくらが満開でした

ちょうどさくらまつりが開催される週末で

最高のシチュエーションでした

 

そんなリアルなさくらが開花する前から

わが家の絵本棚ではさくらの絵本が面展示されていました

 

さくらまつりを楽しんだ土曜日に

壁に並ぶさくらの絵本を見ていて

この絵本について思い出したことを書きます

 




『さくら』

(長谷川摂子 文、矢間芳子 絵・構成、福音館書店)

 



ソメイヨシノが描かれた、かがくのとも絵本です

 

一般的に「さくら」というとソメイヨシノを指すと言われているほど日本全国にたくさん植えられています

 

 

 

娘が2歳の春に図書館で借りて初めて読みました

 

翌年の春にお迎えしたのでわが家にあるのは、2020年2月1日発行の第13刷です

 

購入にいたるまでに1年間のタイムラグがあります

それは2歳当時の娘には早いように感じたのと

私自身もしっくりこなかったからです

 

その理由がわからなかったんですが

今振り返ってみると、ちょっとわかったような気がしました

 

 

 

さくらが満開の春に楽しもうと思って読みだしたのに、この絵本、3見開き目でさくらが散るんです

 

「え、もう散った。このあとどうすんの!?」

 

ってなったんですよね、きっと

 

その後は夏・秋・冬のさくらの木の姿が描かれていますが

そこらへんは「ふーん。」と過ぎ去る

 

ラストにまた満開のさくらが咲き、なんとか気持ちを持ち直します

 

「うん、きれいやった。でも思ったよりおもしろくなかった。(小声)」

 

これが当時の正直な感想だったんだと思います

 

 

 

でもそのあと

 

娘と一緒に春・夏・秋・冬を一緒に過ごした私は気が付きます

 

「さくらって一年中、そこにあるやん。」

 

なんて当たり前のことを…

 

書いていて恥ずかしいですが本当のことなので仕方がない

 

しかもまあまあな存在感をはなっているんです

 

 

 

それまで私の中ではさくらといえば春

満開前後のさくらを見るときにしか興味がなかったんです

 

でも、こどもと過ごしていると

一緒にゆっくり散歩していると

さくらの春・夏・秋・冬をじっくり感じることができました

 

花が満開の華やかな姿

花が散って緑の葉が茂った生命力みなぎる姿

夏に大音量の鳴き声の中姿を探したせみの居場所となる姿

秋に葉の色が変化していく姿

冬にははだかんぼうで、ヤドリギのまん丸い緑だけが不思議に浮かぶ姿

そしてすこしづつつぼみを膨らませていく姿 

 

 

どれもいい姿でした

 

 

それを感じたうえでこの『さくら』を読むと

ちょっとずついいなと感じる部分が増えていきました

 

花びらとともに、さくらのはながそのままの姿で

落ちていることがある理由もわかりました

 

 

わたしの場合は1回だけでは足りず

 

春・夏・秋・冬 春・夏・秋・冬 春・夏・秋・冬

 

3回の季節をめぐってようやく

この絵本が「最高にいい!」と心から言えるようになりました

 

 

娘も2歳のころからこの絵本を見聞きしはじめ

5歳のこの春が一番楽しんでいるのではないかと感じています

 

3年かけて一緒に成長したわたしと娘が詰まっている絵本

 

そう思うとさらに愛着がわいた1冊なのでした