看護師時代の話。
以前働いていた病院に「嘘つき」と呼ばれて退職した同僚がいました。
彼女の第一印象は明るくて親しみやすい人。
話すと、結構心配性で、ネガティブ発言も多いのですが。
声のトーンとか表情が明るく、それを感じさせない雰囲気でした。
私は彼女に対して特に何も思わなかったのですが・・・
彼女は周りから「個性的」な人とよく言われていました。
それが、何を意味するのかはわかりませんでしたが、決していい意味ではなかったようで。
ようするに彼女はお金に対して執着しているケチという存在で見られていました。
当時の彼女は離婚していて2人の子供を育てるシングルマザー。
やっぱり、いろいろ経済的にも大変だろうなと思っていました。
よく財布を忘れたとか言って、他の同僚にお金を借りたり、
詰所にもらったお菓子をこっそり持って帰ったり。
彼女は喫煙者だったのですが、
いつも同僚から「一本ちょうだい」と言ってもらっていたり等々。
そういう彼女の行動が周囲からは嫌がられていたようで、孤立しがちでした。
しかし彼女はめげずに積極的に同僚と関わる事を止めません。
そんな彼女の努力のせいか仲良しグループに入る事になりました。
休みの日は一緒に食事に行ったり、社内旅行も一緒に。
病棟の中が嫌な雰囲気になるのも嫌だったので、これはこれでよかったと思いました。
彼女に「友達」と呼べる存在が出来たのは喜ばしい事でした。
が、ある日突然その友情関係に変化が・・・
彼女と仲良くしていたはずの同僚4人が、怒って彼女に詰め寄っていたのです。
それも休憩室での出来事だったので、他の同僚も何があった?という感じでした。
深く関わるのも気が引けるので、私はその場を離れましたが・・・
それからしばらくして、休憩室から荷物を抱え泣きながら帰る彼女の姿。
そのまま仕事を放棄して帰っていきました。
いったい何があったのか?
彼女に詰め寄っていた同僚4人によると
「あの人、嘘ばっかりやきね!」
話を聞くと、どうやら彼女はその同僚たちの事を別の人達に悪口を言っていたらしく・・・
それが、根も葉もない根拠のない悪口。
それが、その同僚たちの耳に入ったらしく。
4人で彼女に問いただしたようでした・・・
内容については書けませんが・・・
なんで、そんなバレバレの嘘をといった話ばかりでした。
結局、「友達」を失くしてしまった彼女。
以後、表情も暗く、一人でいる日が多くなりました・・・
それから、退職した彼女。
今は風の噂でどこかで働いたけど、経歴詐称まがいな事をしてすぐに辞めたと聞きました。
その後、彼女がどうしているかはわかりませんが、またどこかで「嘘」をつきながらいるのでしょうか?
同僚達と楽しそうに働いていた彼女を思うたびに、どうして「嘘」をついたのかわかりません。
彼女の「嘘」つき体質は変わる事はないのでしょうか・・・
ホントに人間関係って難しいなと思います。