周囲が薄暗くなってきた頃


夕食の配膳が行われていた。


この病院は全個室だが壁が薄いのか声や音はよく聞こえる。


「夕食なら6時くらいか」悲しい


手術室から病室へ戻ってまだ2時間しか経っていない。


身動きが取れず、点滴や尿管の違和感がたまらない。

一番苦痛だったのが仰向け状態の為か痰が詰まっているのに上手く出せない事。


ただでさえ息苦しいのにマスクで酸素を送られ乾燥してきて息が詰まりそうだった絶望


ナースコールを押したい衝動にかられながら、夕食時は忙しいだろうからもう少し我慢しようショボーン


持参薬の頭痛薬や安定剤も飲めないせいか不安は募るばかり。


周りが静かになった。


「今なら看護師さんを呼んでもいいよね」


ナースコールをならす。


すぐに看護師さんが来てくれた。


「あの、頭が痛いので薬が欲しいんですが」と、私不安


「明日の朝までは飲めないようになってますので無理です」

事務的な看護師さん。


「痰が詰まって、マスク外しては駄目ですか?」と、私滝汗


「朝までの指示になってますので、もし眠れないなら無理に寝なくていいですよ。気分転換にテレビでも見たらどうですか?」


そう言うと看護師さんは点滴が刺さっている左手の横にテレビのリモコンを置いて出ていった。


苦しくてテレビを見る余裕もない。悲しい


ナースコールは鳴らさないようにしなければ。


それから暗い部屋の中で我慢していたが頭痛は酷くなるし痰は絡んで苦しく、ずっと同じ姿勢の為か腰も痛くなる。ゲロー


もう我慢出来なくなり

またナースコール


今度は暫くして看護師さんが来る


「すみません、腰が痛くて、頭が痛くて」と、私


「寝返りうっていいですよ」

と、看護師さん


動けない私を見て

「これでいいですか!」

と、思いっきり身体を傾けると足元の布団を押し込まれるゲロー


一瞬胸の傷がビリッと痛みましたが、なんとか我慢し

「ありがとうございました」

と、言うのが精一杯でした。


時計を見ると11時ネガティブ


絶望を感じた瞬間でした。


次回、優しい看護師さん【地獄の入院生活】