高校生の頃、夢中になっていたドラマの主題歌が衝撃的過ぎた。
年齢も性別も分からない儚げで頼りなげな声とどこまでも寂しく優しい唄。それが森田童子さんとの出会い。一人称「僕」にも憧れたな。
それから、幻のようだった森田童子さんは本当に亡くなってしまった。そっと忘れる事なんて出来ないくらいに胸に残っている。
そんな童子さんの一周忌イベント「夜想忌2」がロフトプラスワンで行われるとのことを綾辻行人先生のツイッターで知る。先生も出演されるとのこと行く一択。

当日、初めて綾辻先生にお会いした「エコエコアザラク」のオーディオコメンタリーの時に一緒にいらした漫画家の児嶋都さんともだいぶ久しぶりの再会!ずっとSNSで繋がってコメントのやり取りなどもしていたので、なんか久しぶり感がない。
こういう時、SNSは便利だな。
いつもかわいい綾辻先生と都さん。喋り方や選ぶ言葉もかわいい。憧れる。優しい方たち。

そして、会は始まる。高橋伴明監督のピンク映画『禁唇』。この時代の芝居って独特だよねー。えー!そのカメラアングルからの、えー!とちょっとドギマギしながらモニターを見る。しかし、会が始まったばっかりでこれはいやはやな気持ちになりつつ、シュールで面白い。
それから筋肉少女帯の内田雄一郎さん、綾辻先生、高橋伴明監督、この会の発起人三上完太さんでトークショー。
そして、あがた森魚さんのトークから流れるように「赤色エレジー」。格好良すぎて泣けた。すごい。
あがたさんとはゆうばり映画祭でご一緒してるのでーす!こちらも久しぶりの再会!

さらに、綾辻先生の歌!(驚)実は元々歌が素晴らしいのは知っていたが、ギターを弾きながら歌う「ぼくたちの失敗」「蒼き夜は」は完全に綾辻先生の世界だった。
先生なんでも出来すぎてちょっと怖いよ。
ペンをギターとマイクに変えて(実際ペンは握ってないと思うが)完全に客席を虜にしていた。
それから内田雄一郎さんのシンセサイザーで表現する「G線上にひとり」「ぼくと観光バスに乗ってみませんか」
唯一の女性シンガーYO-ENさんはアンコール含め7曲歌われた。
それぞれ独自の世界観がグッと森田童子さんの世界とシンクロし心地よく会は終わった。

終わってから、綾辻先生が1人の男性を紹介してくださった。
「日菜子ちゃん、小説家の朱川湊人さん」
今なんて言ったー!!??(心の声)
実は私は朱川先生の大ファンなのである。朱川先生の作品が映像化されるなら絶対出たい(もう幾つかされてるけどね。)なんなら宝くじが当たったら権利を買いたいと思っている短編がある。
夢か!?
夢じゃなかったーー!!
朱川先生は作品とは打って変わってお茶目で可愛くて面白かった!
そして、美しい金髪の女性は漫画家の国樹由香さん!私が高校時代夢中で読んだビッグコミックスピリッツに掲載されていた「傷だらけの天使たち」や塩田明彦監督で映画化された「月光の囁き」を描かれた喜国雅彦さんの奥様である!ひゃー!
やはりロックで優しくてカッコ良かった!

本当に素晴らしく美しく夢のような一夜でした。