中学時代は暗黒時代だとハッキリ言える。
大人になってからも暗黒時代はあったけど大人は我慢が出来る。世界も広い。逃げ方も知ってるしそれなりにダメージに強くなっている。
ただだからこそポキリと折れる事もある。
中学時代の私の逃げ場所は本や音楽だった。都会に住んでたならここに映画も加わるんだろう。
特にファンタジー小説やホラー漫画は今の私を形成するのにだいぶ大きな影響を与えている。
この世界に入って嬉しい瞬間、幸せな瞬間はいっぱいあるけど、憧れのかた、自分に影響を与えたかたに会えるというのも醍醐味の1つなんじゃないかなって思う。
ただ、以前とあるモーレツに好きだったアーティストに想いを伝えた途端、とても嫌な思いをしたことがあり、以来自粛している自分もいる。
今日は中学時代、擦り切れるほど読んでいた小説「ユンカースカムヒア」の作者、木根尚登さんがいらっしゃった。
木根さんといえば一時代を築いたTMネットワークの木根さんだ。
でも私にとっては小説家の木根さんだ。
みんなで集合写真を撮った時、木根さんのニコニコした雰囲気につられるように思わず「ユンカースカムヒア、大好きなんです」と伝えてしまった。
木根さんはめちゃくちゃに喜んで下さった。
写真を撮り終わってあたたかな手でしっかりと握手して下さった。
瞬間泣けて泣けてしょうがなかった。
こんな個人的な事でお稽古場で泣くのはみんなに申し訳ないと思っても、どうする事もできなかった。
人生は辛いことや悲しいことがたくさんで、サヨナラもいっぱい。
嫌いになったりなられたりもする。
だけど今日は、私にとってお稽古場最後の日を飾るに相応しいあたたかな時間が流れていました。