予告を見てから大変気になっていた映画『怒り』
私には大好きな俳優さんが3人いる。
その中の1人が森山未來さん
直接お会いしたことはないけど、彼のダンス(文字通り)『談ス』は見に行ったことがある。
嗚呼そこに存在しているだけでなんて美しいんだろう。踊り出せば体が語る。
素晴らしい表現者だと思う。
『怒り』の中でも彼の身体能力の高さが伺えるシーンがいくつかあるけど、それ以上に役としての存在感の強さに圧倒される。

東京で、千葉で、沖縄で、自分への他者への社会への憤怒と許しと希望。
役者としてこんな風に作品の中で感情を燃やし続けることは時に辛いけれど、とても濃密な良い時間を過ごせるのではないだろうか。

『永い言い訳』の本木雅弘さんは実に飄々としている。
独特な語り口は冷酷にもユーモラスにも聞こえるのでとても不思議だ。
竹原ピストルさんの存在感がめちゃくちゃにリアルで本木さんととても良いバランスを保っている。
子役の2人もとっても良かった。火垂るの墓に通ずる健気さと逞しさを感じたのは私だけ・・・ですね、きっと。

途中いくつかメモしたいような言葉もあったし、音楽も良かったな。
向き合うとか乗り越えるとかそういう言葉を超越した生きていく映画。