YouTubeで

BGMをかけながら

作業をしていた。


山から風が

ザァーと降りて

窓を揺らした。

一陣の風に葉っぱたちが

いっせにざわめく。


ふと

『野分のまたの日こそ

いみじうあわれにをかしけれ』

枕草子の一文を思い出した。


古文が好きで

子供たちに毎日復唱させた

たった一文でも

風景や情景と

記憶がつながることがある。


催眠療法とか潜在意識とか

セッションしたり教えていると

記憶と感情が結びついた

交点につながる事が度々ある。


さっきも

懐かしい曲が

かかった途端

涙が溢れた。

記憶に結びついたから。


子供たちが小さかった時

台所仕事をしていると

手作業しているから

プチ催眠状態になり

記憶のスイッチが入ることが多々あった。


たまたまある曲がかかっただけで

涙が溢れてしまったのだけど

その曲をよくかけていたとき

台所で、嫌なことを思い出したくなくて

かけていた曲だったからかもしれない。


ふと

孤独とか

なんとも、ざわつく不安感とか

なんと表現したらよいかわからない

ザラザラした感情とか。

そんなものが瞬時に蘇った。


今日は解放なんだね、きっと。

なんどか繰り返して

感情が溢れて、薄れていくのだが

亡くなった元彼を思い出して

蓋していた感情がまた溢れた。


記憶は不思議。


想いはいつまでも

何歳になっても変わらずに

残っている。


だからこそ

嫌な記憶じゃなく

悲しくても

懐かしい記憶として

覚えていたいと思うのです。

たしかに

想ったことを無いものにはしたく無いから。。。








マリア