花本さん家で、本人困り事のお手伝いを

している時に一本の電話がありました。

認知症の花本さんでは、話が噛み合わず

電話先の方が困っているのも分かります。


「○○駅で10時に待ち合わせだね?」と

花本さんは何度も相手に聞いていました。


真顔無理やろ、無謀だろ、その待ち合わせ。

日常の花本さんの様子を知るわたしは、

思いました。

だって○○駅は遠いんだよ驚き

バスにも乗るし、

電車は乗り換えもありますよ‥。


こりゃ、間に入らないと話が進まんなぁ

と思い、電話を代わらせて頂きました。


お相手の方は、花本さんのお姉さん。

花本さんと二人で、独身の弟さんの

退院の手伝いをしに行くそう。


「姉です。妹がお世話になっております。

  妹は少し痴呆があるようなんです。

   ご迷惑をおかけしていませんか?」


少し真顔‥ではない。

ご迷惑とかの心配はご無用です。

が‥しっかり認知症です。

そして、結構進まれちゃっています。

今までの経緯をサラッとお話しさせて

頂きました。


「そうでしたか‥。

 2年前にも待ち合わせした時に、

 全然会えなくて、本当に困って。

 あの時既にだったのですね。」


そうかもしれないですね‥。


2年前はご挨拶程度のお付き合いだから、

異変に正直気が付かなかったけど。


お姉さんは花本さんの自宅まで

迎えに行き、その足で弟さんのところに

二人で行くと話されていましたが、

それはお姉さん負担でっかすぎ驚き


こちらで最寄駅まで車まで送りますよ〜

と提案させて頂きましたにっこり

携帯番号の交換もしました。


話し終えて花本さんのところに戻ると

「えっ?

 私の姉さんと知り合いだったの?

 そりゃビックリだ!」と。


そ〜だね〜。

いつの間にやら知り合いになって、

気づいたら電話番号まで交換してたんだよ〜

と話すと、大笑いしていましたにっこり

あぁ、笑顔って癒されますね照れ


花本さんが笑って過ごせるよう、

一肌脱ぐことにいたしますウインク


つづく