定年前後の話題とは違うが、今回はご容赦を。

 

定年する1年ほど前、FBを通じて、ある人物と親しくなった。親しくなったといっても、会ったわけではなく、FBのメッセージを通じてだが。そのやり取りは20数回続いた

 

彼はイエメンで働く国連の日本人医師で、イエメンの軍隊で整形外科医として勤務していて、近々除隊して、日本に住んで、日本で病院を開業したいとのことだった。

 

そのための資金として、米国の自身の不動産を処分して、約6億円を持っているとのこと。

一人娘は米国の親戚に預けているが、彼女も呼び寄せて日本で一緒に暮らしたいとのことだった。

 

そんなやり取りを続けていたある日、彼の軍はイエメンのテログループに急襲されて、彼自身も右足を撃たれて重傷を負ってしまったとのメッセージが入った。命に別状はないものの、とりあえず動くことができないでいるとのこと。

 

しかし、またいつテロの襲撃があるかもしれないので、私に彼の財産を、ある物流会社から送るので、保管してほしいとのこと。そのお礼として、私に6000万円を進呈するというのである。

 

少し冷静に考えれば、かなり怪しいとわかるのだが、当時の私は冷静な判断力をほぼなくしていて、「そんな大金をどこに保管したらいいのか?」「やはり銀行だよな」「6000万円は何に使おう」などという、埒もない妄想ばかりを膨らませていた。

 

しかし、やはり少しは怪しむ部分があつたのか、身近な同僚・知人に相談、いや報告をしたところ、全員から「怪しい、詐欺に違いない」という意見をいただいた。

 

しかし、私は今になって思うのだが、詐欺師の手口は実に巧妙に人の心理に突け込むものだ、と妙な感心をしてしまうのだが、実際私もその手口に危うく引っかかるところだった(笑)。

 

そんなわけで、ネットで「イエメン」「軍医」「詐欺」で検索してみると、やはり数件ヒットしたので、とりあえず近所の警察署に相談、届け出に行ったところ、警察官の方から「今はやりの国際ロマンス詐欺の手口に似ている」とのアドバイスをいただいたことでやっと我に返り、その人物を即ブロックして事なきを得たが、当然まだ私のところに6億円は送られてきてはいない(大爆笑)。

 

ということで、この案件は落着したのだが、またつい一昨日、画像のようなメッセージがきて、こいつも即ブロックたしましたとさ。