たかし「昨日、電話出れなくてごめん。」



「…今仕事終わったの?」



たかし「いや…うん。」



「ふうん。」



私からは、あえて会話を振らない。

昨日はもう落ち着いたと思ったけど、

やっぱり声を聞くと、

心臓がバクバクしてくる。



だから、

たかしの出方を待つことが、



自分を守ることだと思った。



たかし「昨日、あの子から電話あったんだろ?」



「あの子?」



たかし「……吉住 けいこ…から…」



「あったよ。いきなりでびっくりしたわ。」



たかし「ほんと、ごめん…」



「…ごめんって、何が?」



たかし「あの子から聞いたんだろ?」



私は「聞いた?


それって、


たかしとあの子が、1年間男女の関係だったってこと?


たかしの方からしつこく言い寄ったこと?


私とは旅行行けないくらい忙しかったのに、

京都とか、ディズニーランド行く暇はあったってこと?


毎日ご飯一緒に食べてること?」



たかし「……❓‼️

そんなことまで……」



「どこまで聞かされたと思ったわけ?」



たかし「…いや…



浮気してるってこと…」




「聞いたよ。

ちゃんと。」



たかし「ごめん…」



やっぱり、冷静でいられない。

言葉を捲し立ててしまいそう。



たかし「今から会いに行ってもいい?」


たかしは会いたいと言いだした。