「ねえ、初めて話をしたトキのこと覚えてる?」

『話す前から、見てたんだよ。』

「そうなの?」

『変わった服着てたし、髪が目立ってたしね。』

「ああ、そうだね。遠くからでも判るってよく言われる。」

『あはは。すごく楽しそうだなって思ったんだ。』

「楽しかったよ。すごく。でもそんなそぶり全然みせなかったよね。」

『ふふ。』

「ぶっきらぼうじゃなかったけど、ほとんどワタシんトコ見てくれなかったし。」

『そんなことないよ。』

「うるさい女だなって思われたかと思ったよ。」

『そんなこと思わないよ。』

「早くあっち行かないかなとか思ってたんじゃない?」

『思ってないよ。』

「カキコミ、ワタシだって判ったんだ?」

『うん。』

「覚えててくれてると思ってなかった。」

『かわいかったからな。』

「ほんと?」

『うん。』

「毎日、すごくメールしたね。」

『風呂にもケータイ持っていってた。』

「そうそう。でも、最近は少ないね。手抜きだゾ。」

『あはは。』

「初めて二人でちょっとだけ逢ったトキのこと覚えてる?」

『うん。』

「迷惑じゃなかった?」

『全然。』

「あの日、宮益坂であなたが歩いてくるの見つけたトキ嬉しかったんだ。」

『笑ってたね。』

「やっと逢えたからね。でもあの日も、全然ワタシの顔見てくれなかったよね。」

『照れんじゃん。』

「うん。そうなのかなって思ってた。抱きついてやろうかしら?って思ってたんだよ。」

『あはは。』

「初めて泊まりに行ったトキのこと覚えてる?」

『もちろん。』

「すごく緊張してたのに、リラックスしてたんだ。」

『かわいかったよ。』

「あなたが手を繋いで眠るひとなのが嬉しかった。」

『キモチよかったね。』

「うん。ずっと一緒にいたみたいにぐっすり眠った。」

『しばらく見てた。』

「口開けてなかった?」

『ずっと見ていたいと思ったよ。』

「次の日、ちょっと恥ずかしかったんだ。」

『オレも。』

「ふふ。そういう顔してた。」

『まったりしてていいな。』

「うん。」

『おいで。』

「ん?」

『一緒に暮らそう。』