つばきファクトリーさんの作詞「ふわり、恋時計」ライナーノーツもどき、制作メモです^^* | 作詞家・井筒日美(上園彩結音)公式ブログ~Flower of SOUND~

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作詞とフラワーセラピーとオラクルカード(花詩シリーズを制作)とタロットカードとガーデニングと。言ノ葉&花尽くしの日々。

2月27日、本日、つばきファクトリーさんの5th両A面シングル『三回目のデート神話/ふわり、恋時計』が発売されましたね。

おめでとうございます!

 

「ふわり、恋時計」を本名の井筒日美で作詞させていただきました。

作曲は星部ショウさん、編曲は中西亮輔さん。

 

 

星部さんとは矢島舞美さんの「これから飛び乗ってく未来」、Juice=Juiceさんのアルバムに収録された「シンクロ。」でご一緒させていただけて。いつも奏でるメロディーが言葉を語りかけてくれるような感覚で、言葉を導いていただけるので、感謝しています。

中西さんとは初コラボということで、特に間奏の部分など切なくも幻想的で美しい世界観を創り上げていただいて、こちらも感謝!

 

そして、表現力豊かに歌い踊るつばきファクトリーの皆さんの気品と艶やかさ、ハーモニーの美しさ、ただただ感動で、心に沁みいるばかりです。

 

MVの構成も素晴らしくて、時計の振りも音も映像もぞくぞくきちゃいます。凄いなあ、、金魚や蝶や様々なモチーフでストーリー性を生み出していて、皆さんの魅力が余すところなく表現し尽くされているという感じで、鳥肌ものですよね。。

プロデューサーさんやディレクターさんのもとで、こうして色々な方とコラボレーションできて、「歌」が生まれる、そのご縁ひとつひとつが宝物だといつも感じています。

 

 

 

 

デビュー曲の「初恋サンライズ」、アルバム曲の「雪のプラネタリウム」に続いて、採用していただけたこの曲、いつの間にか少女から大人へ、という感じでどんどん美しくなられて、成長されていく皆さんの姿には目を見張ります。

 

「ふわり、恋時計」について、自分自身の覚え書きで制作メモを綴ってみようかなと思います。

ライナーノーツと呼べるほどの文章力もないので、「もどき」ということで(^^ゞ

 

 

*****

【制作メモ】

 

星部さんの和の雰囲気漂う切ないメロディーが琴線に触れ、またもや一耳惚れでした。

プロデューサーさんから戴いた発注メールは春の歌。

「和メロの情緒感とちょっと儚げな春感、そんな中に、つばきくらいの年齢の子の日常感をうまくブレンド出来たら。

悠久の春うららに、日々の現実をちょっとリンクさせたいですね」

 

詞を書くときにはまず、歌ってくださる方のMVやライブパフォーマンスを想像するので、つばきファクトリーさんが歌うイメージを脳内映像で思い描いて、これは素敵になるだろうなあとワクワク。

ただ、どこまで古語風の言葉を入れていいのか躊躇していたところもあり、バランスが難しかったです。

「薄氷(うすらい)」

「いずこ(歴史的仮名遣いは"いづこ"ですが、歌詞の世界観は現代に寄せたくて、古語も現代仮名遣いにしようと思いました)」

「しのぶれど」

など、1稿目から古語は入れていたのですが、最初はもう少し現代に寄った、今どきの女子っぽいワードも含まれていた気がします。

そこのチョイスを推敲しながら、この古語感と現代の日常感のバランスになりました。

 

 

ありがたいチャンスを戴いてるにも関わらず、力不足で採用に至らない作品もあって、日々鍛錬ですが(照)

その中には実は「失恋」をテーマに描いた歌詞もあり、今回は自分の中の続編的な流れで描き続けてみたいなと思いました。

それもあって(もちろん楽曲を聴いた印象からの流れなのですが)

過去の失恋の痛手から立ち直れず、恋に臆病になっている女の子が、その傷を癒やしてくれるような彼にめぐり逢って…という物語を描こうと決めました。

もう傷つきたくない、でもどうしようもなく惹かれてしまう…そんな戸惑いや葛藤が表現できればと。

2コーラス目の最後の

「一度懲りただけじゃないって」

「心けしかけちゃダメだって」

のくだりも、矛盾だらけだったりする、心の機微が何となく行間から伝わっていたら嬉しいです。

 

そして

「めまいの自鳴琴なの 空が廻るよ」

「鼓動は自鳴琴なの 息が切れそう」

と、恋心の比喩に用いた自鳴琴(オルゴール)ですが、

音色が大好きで。

昔、祖母からプレゼントでもらった陶器の人形(プリンス&プリンセス?)が廻るオルゴールは今も玄関に飾っていて、自分で制作しているオラクルカードのバックデザインに写真加工で用いています。

音が途切れがちになって止まるまでの切なさ、儚さがたまらなく心を掴まれる感覚になって、なにかこう、刹那的な感じがするんですよね…。

そんな情感を歌詞に込めたくて。

 

 

恋の入り口っていくつになっても初恋のような初々しさと切なさと嬉しさが入り交じった感情が湧き出すけれど、やはり初恋とは明らかに異なる初めて知る感情も芽生えてきて…、そんな様々な体験が人を大人に変えてゆくのでしょうね。

恋愛に限らず、喜怒哀楽をしっかり感じること、その感情が成長への道しるべになるんだろうなと思います。

 

改めて、2月22日にデビュー2周年を迎えたつばきファクトリーの皆さん、おめでとうございます!

いよいよ3年目突入!益々の大躍進を楽しみに一ファンとしてもずっと応援しています!!

 

*****

 

作詞を志し始めた頃、音楽家の広谷順子さんから「和の世界観も日美さんの持ち味として磨いていったらいいと思うよ」とアドバイスを戴いたこともあって、古語や季語は大好きな世界観です。

思えばそこから、柴咲コウさんの「あどけない温もり」(「Sweet Mom」カップリング)でメジャーデビューできて、大先輩の羽場仁志さんと共作のタッキー&翼「SAMURAI」、

そして上園彩結音の名義で作詞させていただくようになった乙女ゲーム「薄桜鬼」、吉岡亜衣加さんの一連の楽曲へ繋がっていくのですが、何かしら和メロとのご縁を感じます。

今回は久々の邂逅、という感じで、とても嬉しかったです。

 

 

 

シングル収録曲は、

1曲目「三回目のデート神話」めちゃくちゃかっこよくてクセになる大好きな詞と曲の世界観♪

作詞:児玉雨子さん、作曲:中島卓偉さん、編曲:炭竃智弘さん、

 

3曲目「もうサイコー!」がまた、かわいさ全開で元気を一杯くれて、タイトル通り、最高♪

作詞・作曲Alana Da Fonseca,Jordan Yaeger

TVアニメ『トロールズ』ED曲の【Additional Track】。

 

それぞれ全く異なるジャンルの楽曲に、つばきファクトリーの皆さんの魅力がギュッと凝縮されたシングルとなっていますので、ぜひぜひ聴いてみてくださいね!

 

   井筒日美