静かに優しく重なっていた唇が、やがて甘噛みするように私の唇を啄みだす。
あ…
吐息で僅かに開いた唇をこじ開けると、舌を絡めとるようなキスへ。
気づいた時には私も夢中でそれに応えていた。
火照った頬が恥ずかしくて、雄輔君の胸に顔を埋める。
トクトクと少し早い雄輔君の心臓の鼓動が聴こえた。
『嘘つき…何にもしないって言ったのに…(//・_・//)』
「ごめん…。気持ち…溢れちまった。…ごめん…許してよ…」
雄輔君の手が優しく髪を撫でている。
『…すけ…』
「えっ?」
『…雄輔…って呼んでみたくなったの(//ω//) ダメ…だった?』
「麻紀…?」驚いた様子で雄輔君が顔を覗き込んでくる。
あれ?何でだろう?涙が溢れてくる。悲しくなんてないのに…。
雄輔君が困ったような呆れたような顔をして笑う。
「お前さ~、俺がどれだけ我慢してると思ってんの? そんな顔して…可愛いすぎるべ♪」
私のおでこに自分のおでこをくっつけてくる。
「大切に…すっからな…愛してんよ♪」
頬の涙を拭いながらそう言う雄輔君にただ頷いていた。
雄輔君の会社の前に来ていた。
近くのホテルで装花の打ち合わせがあって、その帰りに寄ってみた。
ちょうど退社時間。一緒にご飯でも食べれたら。…そう思っていた。
会社から出てくる人の中に雄輔君を見つけた。
『雄…』
声を掛けようとして、思わず物陰に隠れてしまった。
雄輔君に駆け寄った女の子が何やら話しかけていたかと思ったら泣き出した。
雄輔君は他の人の目から庇うようにその子を車に乗せると、私には気づかないまま走り去ってしまった。
つづく