その日は遅番の和美ちゃんと入れ替わりになった。
「明日のお休み、何か予定ある?」
仕事の引き継ぎの後、和美ちゃんに訊いた。
『特にはないけど…』
「じゃあ、仕事が終わったら一緒に出かけよう♪連絡するから(-^□^-)」
『泊まり明けで大丈夫なの?』 そう言いながらも和美ちゃんはOKをしてくれた。
あれから時々和美ちゃんと2人ででかけている。
あの日、和美ちゃんの携帯の鳴る音で僕らは目が覚めた。
彼からの電話に戸惑う彼女を出るように促すとベッドを出た。
『急用かもしれないけど、事情くらい説明してから行ってよね!』
努めて明るい口調で話す和美ちゃんの声が、キッチンでコーヒーを淹れてる僕の耳にも届く。
聞いてはいけないと思いながらも、やはり漏れ聞こえてくる内容が気になっていた。
話し声が聞こえなくなって暫くしてから部屋に戻った僕に、
『ごめ…んなさ…ぃ』と力なく言うと、和美ちゃんは俯いた。
彼女にコーヒーの入ったカップを手渡すと隣に座った。
「何で、謝るの?前にも言ったよね。 僕、謝られるような事、何もされてないよ(笑)」
『後悔…してないの?』
「後悔?どうして?」
『だって、私には…』
「和美ちゃんは…後悔してるの? 彼がいるのに僕と…こんな事になって…」
最後まで言い終わらないうちに和美ちゃんが首を横に振っていた。
「だったら…僕は後悔なんてしていない!」
そう言って、和美ちゃんの肩を抱き寄せた。
「僕は…和美ちゃんが後悔してるんじゃないか?って、それだけが心配だったんだ」
和美ちゃんがそっと僕の胸にもたれてきた。
「僕だったら…大丈夫だから…安心して…。
それに…『後悔してないの?』なんて、それは男が言う台詞だよ(笑)」
最初はキョトンとしてた和美ちゃんがクスッと笑った。
『そうね…女が男に言う台詞じゃないわよね?』
泣きそうな顔をしながらも、可笑しそうに言う和美ちゃんに僕はホッとしていた。
あれから彼とは会っていないようだ。
連絡は…時々取ってるみたいだけど…。
つづく