「サチ・・・。 何処にいんだよ?」
沈んだ声のサチが今どうしているのか? 心配で仕方がなかった。
「もしかして・・・」 誕生日の日の事を思い出した。 あの日、サチと出会った店に急いで向かう。
店に入り、奥のカウンターにサチの姿を探す。 サチはいなかった。
カウンターの中のバーテンが声をかけてきた。
〈サチさんですか? ・・・確か、サチさんの誕生日に一緒に飲まれてた方ですよね?〉
「サチ、来てたの?」
〈ええ、先程まで1人で飲まれてましたよ。 今日も帰られたくなかったんでしょうね・・・〉
「・・・・」
本当は他の客の話はタブーなんだと前置きしたうえで、〈ツライ恋をされてるようですよ〉と、教えてくれた。
相手は家庭持ちのオトコらしいという事だった。
少し前に帰ったばかりだというサチを店の外に探す。
誕生日に花束を渡したあの公園にサチの姿を見つけた。
あの時と同じように、何か考えこむようにひとりでブランコを揺らしている。
「何で、携帯に出ねぇ~んだよ!゛(`ヘ´#)」 近づきながら、声をかけた。
『雄輔・・・どうして?』
「・・・寂しかったんだろ?」
『そんな事・・・』 サチの目から涙が溢れ出す。
サチをそっと包み込んだ。
「我慢しね~の。 たいして力になんね~けど、甘えて?・・ね?」
『寂しかった・・・』 サチはいつかのように声を押し殺して泣いている。
サチの支えになりたい・・・。
ハッキリと気づいてしまった、自分の気持ちに。
俺は・・・サチの事が好きだ・・・。 愛している・・・。
つづく