【恋夢】あれから…6 | カンタ印  元気印

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あれから…5http://ameblo.jp/himewari0418/entry-10433720702.html





夏海の顔を見ながら訊く。

「だったら…産むの、止める?」

『そんなっ…!』

驚いてそう言った夏海に微笑んだ。

「夏海の気持ち…想像はできたとしても結局おれには分からないと思う。

だけど…。

ねぇ、1年前におれが言った事、憶えてる?」

『…?』

「もっとシンプルに考えてみ。余計なもん全部取り除いて…」

あっ!と言うように夏海の表情が変わった。

「おれの事、好き?」

少し吹っ切れたような笑顔で頷いた夏海の瞳が潤んでいく。

『…愛してる』

続けて訊いていく。

「子供が出来たって判った時、どう思ったんだっけ?」

『嬉し…かった。雄輔の喜ぶ姿が真っ先に浮かんだ…』

「産みたくない訳じゃないんでしょ?」

涙に濡れた頬で夏海がしっかりと頷く。

『…産みたい。大好きな雄輔の子だもん…産みたいよ』



「だったら、それでいんじゃね?」

雄輔は笑った。

今できる事をやろう。

不安な気持ちに悩むより、嬉しかった気持ちのほうを大切にしよう…と。

「それに夏海はどんな事があってもゼッテーに忘れる事なんてない!

おれが保障する。おれのゼッテーはゼッテーなんだから(笑)」

雄輔が親指で頬の涙を優しく拭ってくれる。

「ほら、笑って。

泣いてっと、空の上の娘も腹ん中の子供も心配すんぞ(笑)

自分のせいで…なんて、腹ん中の子供がいなくなっちまったらどうすんだ?(笑)」

雄輔の言葉は心をすっと軽くしてくれる。

抱き寄せられてその胸にしがみついた。

私の頭をくしゃとすると、今度はさっきまでとは違った口調で言う。

「今度は…正直に話して…。

同じ気持ちになれない時があっても構わない。

だけど…何にも話してもらえないのは辛い。

夏海が1人で悩んでる姿…もう見たくねぇんだよ…」

その苦しそうな言い方に私の胸までが苦しくなった。

『ごめ…ん…な…さい…』

「ごめんじゃねぇだろ?こういう時は…ありがとうだ!」

そう言った雄輔にまたきつく抱きしめられた。

                                                    つづく