目の前で剛士さんが呆れたようにゲラゲラと笑う。
あ~~~!腹がたつ!
あれから数日が過ぎて、今日は男2人で飲んでいた。
今は辞めてしまったが、僕と和美ちゃんが入社した時に仕事を教えてくれた先輩だ。
〈だってお前、ずっと和美ちゃんの事、好きだったじゃねぇかよ?
俺だったらそんなチャンス、逃さねぇけどな( ̄▽+ ̄*)〉
そりゃあ、アンタはそうだろうけど…
翌日からも和美ちゃんとは会社で顔を合わせているけれど、
『ありがとね♪』そうお礼を言っただけで、彼の事について話す事はなかった。
1度休憩室で2人だけの時に、「あれから彼と会った?」と訊いてみた。
『連絡はあるんだけど…』 そう言いながら首を振る彼女を心配していたのだけれど…。
和美ちゃんもこの場に誘おうと思い、一足先に退社した彼女を追った。
でも、姿を見つけた時、和美ちゃんは1人じゃなかった。
彼女を待っていた彼に声をかけられて、『どうしたの?』 と驚きながらも嬉しそうに笑っていた。
「何もなくてよかったんですよ。和美ちゃんが幸せならそれでいいんです」 僕はそう言った。
〈お前がいいんなら構わねぇけどさ!(笑) だけど…〉
剛士さんが急に真顔になった。
〈そいつがまた和美ちゃん泣かしたら、そん時はどうすんの? また〔いい人〕すんの?〉
黙ったままジッと見つめてくる。
「それは…」
〈直樹?何が恐い? 彼のいる女に手ぇ出すなんて…とか考えてる?
それとも和美ちゃん幸せにする自信ない?〉
心の中を見透かされた気がした。
〈大事なのは和美ちゃんの笑顔なんだろ? だったら、この際手段なんてど~でもいいんじゃね?
ヤな奴だって思われたくないって思ってたら、行動なんてできねぇぞ。
自分の方が幸せにできるって思うんなら奪っちまえよ。 俺ならそうするね〉
そう言って、にやりと笑った。
実際この人は当時つき合っていた人がいた奥さんを、彼から奪うようなかたちで結婚した。
当然いろいろ言う人もいたけれど、今は子供にも恵まれて本当に幸せそうにしている。
〈優しいだけじゃ、大事なものは守れねぇぞ〉 そう言った剛士さんの言葉が心に響いた。
その後は2人でバカ話をして、酒もいつもより少し多く飲んだ。
〈そろそろ帰るか〉 剛士さんがそう言った時、僕の携帯が鳴った。
和美ちゃんからだった。
つづく
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困った時のつる兄( ̄▽+ ̄*)
いや、今回、別に困ってないけど(笑)
でも、登場させてみた。 初の揃いぶみ?