【恋夢】見つめて…14 | カンタ印  元気印

カンタ印  元気印

日々の出来事、思った事などをとりとめもなく...

雄輔君に支えられるようにして部屋にあがった。


少し広めのワンルームの部屋に私を座らせると、玄関脇の小さなキッチンに飲み物をいれに行く。


何回か立ち寄った事はあるけれど、いつも車で雄輔君を待っているだけで中に入った事はなかった。


「飲んで。あったまるから」


私にマグカップを渡しながら自分も隣に座る。


美味しい…


少し甘いカフェオレが冷えた身体を温めていく。


訊きたい事はたくさんあったけど、今はもう少し…。


雄輔君の肩にもたれて、ただその温もりを感じていたかった。




「何が…あった? そろそろ話してくんね?」 そう言われて切り出した。


『…誰?この前の女の子』


「女…の子?」


雄輔君がいぶかしげな顔をする。


『隠さないで…。私…見たの…会社の前で…。泣き出した女の子…車に乗せて…』


何かに気づいたように顔つきが変わった。


『あの日、雄輔君から連絡くるの待ってたけど…こなかった。あんな事…初めてだったよね…』


「あれ…見たの?」


コクンと頷く。


『違うの…雄輔君を責めてるんじゃないの。 私がいけないんだもの…いつまでも剛士にこだわって…。


だから、雄輔君に愛想尽かされても仕方ないの…。だけど…』


涙を堪えるように、もうぬるくなってしまった残りのカフェオレを一気に飲み干した。


『何で…私に優しくするの? 「会いたかった」なんて言うの? 何で?』


「麻紀、聞いて!」


だんだん強くなる私の口調に両肩を掴むと言った。


「あれは…」


嫌!聞きたくない!


「…妹」


え…?


『…いも…うと…?』


「ああ、一緒に暮らしてる彼氏と大喧嘩したらしくてな。 


うちに連れて帰ったんだけど、彼氏が連れ戻しにくるわ、アイツは帰らないって言い張るわで朝まで…。


勝手にやらせとこうと思ったのに《ここに居て!》〈ここに居て下さい!〉って、2人して…(-""-;)


全然、解放してくれね~でやんの!信用…してくれた?(笑)」


『ごめん…なさい』 私は俯くしかなかった。


私ったら勝手に勘違いして、落ち込んで…。


「ヤキモチ…妬いてくれたんか?」


雄輔君が私の顔を覗き込んでくる。


『…剛士の事は…自分の気持ち押し殺して譲れたの。でも…雄輔君はダメだった。


黙ったまま諦めるなんて…できなかったの…』


あごを持ち上げられて、雄輔君と目が合う。


「麻紀…お前、ホントにわりぃ~女だな。 俺、もう我慢できねぇぞ…」


今まで見たことのない目で見つめられて、思わず答えていた。


『…いい…よ。 抱いて…』


雄輔君に背中を向け、胸のボタンに指をかけた。


                                                      つづく