突然の事に振り向く事も出来ずにいた。
突っ立ったままの私の背中に雄輔が話し出した。
「お前と別れてアイツと付き合うようになって、それなりの時間が流れて、結婚の話が出るようになって…。
俺…真美じゃなきゃ誰でも一緒だって思ったんだよな。もう相手なんて誰でもいいって…。
失礼な話だよな…。
いや、もちろん幸せにはするつもりだったけど…上手くいく訳ねぇよな?
俺は仕事を言い訳にして、どんどんのめり込んで…。
仕事に没頭して全部忘れたかった。お前の事も、アイツの事も…。
離婚に向けての話し合いを始めた頃なんだ…お前に再会したのは。
どっかに押し込めてた気持ちが一気に蘇ってきたよ。
あ~俺、まだこんなに真美の事、好きなんだ…って。
強がってお前の事を手放した事、どんだけ後悔したか…。
でも、そんな事言えねぇだろ? アイツと上手く行ってないからって思われるのも嫌だったし…。
だから、お前に会うの…嬉しいけど、しんどかった。
…お前が足挫いただろ?あの少し後なんだ。離婚が成立したの。
あの後、打合せ帰りに偶然会って出かけたよな?
本当は帰したくなかった。
だけど、『もう遅い』って言われて、俺も「離婚したから」なんて都合のいい事、言えなくて…。
でも…勝手だけど…今さらだけど…俺…お前じゃなきゃダメなんだ」
黙って聞いていた私を雄輔が背中からふわっと包み込んだ。
「真美…ついてきてくんね? もう1人で泣かせるような事、ゼッテーしねぇから…だから…」
耳元で苦しそうに言う雄輔の声を聞きながら、私を抱きしめる雄輔の手を見ていた。
『指輪…。でも雄輔、ずっと指輪してるよね?何で?』
「え? あ~コレ? だって、急に外したら色々言われるだろ? 仕事の時、面倒だべ?」
それだけ? 『バカ…。雄輔のバカ!』 思わず声に出して言っていた。
「真美…?」 腕を緩めると、私を自分の方に向かせて、顔を覗き込んでくる。
『どれだけ…どれだけ…その指輪に苦しんだと思っているのよ!』
雄輔の胸をドンドンと握りしめた両手で叩いていた。
『バカ!バカ!バカ!』 雄輔にきつく抱きしめられて、泣きじゃくりながらだだ雄輔を叩き続けた。
雄輔の手が私の髪を優しくなでている。
泣き止んだ私は雄輔にもたれて、その胸に落ちついていた。
髪を撫でていた手がそのまま私を抱き寄せる。
「…さっきの話…考えてみてくんね? 急な話だからすぐにじゃなくていいから。
お前だって仕事あるし、落ちついたらでいいから。 だから…」
『…嫌よ!』 雄輔の言葉を遮るように言った。
「真美…。そう…だよな。今さらこんな勝手な事…」
『…そうよ、勝手よ。落ちついたら…なんて…嫌』
「真美…?」
『雄輔と一緒に行く。 いいでしょう?』
「真美…」 雄輔が泣き出しそうな顔をしていた。
雄輔と見つめ合った私の目からも涙がこぼれた。
『もう…離れたくないの。いいでしょう?』
真っ赤な目をした雄輔が私を抱きしめた。「真美…愛…してる」
強がってはみたけれど、私もやっぱり雄輔じゃなきゃ駄目。
お互い帰る場所は一緒。
『雄輔…愛してる』 その言葉に想いの全てを込めた。
おしまい
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終りました~~!ヽ(゜▽、゜)ノ
ダラダラとした話にお付き合い頂きましてありがとうございました~~!