一人っ子の私の両親は共働きだった。
近くに面倒をみてくれる親戚もいなかったから、私は小っちゃな頃から自分の事は自分でする子だった。
両親はいつも忙しくしていたけれど愛されている事は分かっていたし、仕事をしている両親が私はかっこよくて好きだった。
ただ、あまりわがままを言わない甘えベタな子に育ってはしまったけれど…。
きっと大好きな両親を困らせたくなかったんだと今になって思う。
「可愛い顔して手厳しいって、うちの連中ボヤいてたぞ」
ロックのグラスを傾けながら雄輔が笑う。
あの日再会した雄輔は、前の会社から引き抜かれて取引先の上司となっていた。
『そう?だってお仕事だもん♪当たり前でしょ?(笑)』 涼しい顔でそう言う私に
「そうだな(笑)」と雄輔が笑う。
『それにね…』
「ん?」
『これでも…好きな人の前では本当に可愛いのよ』
静かに笑う私の横で雄輔のグラスの氷がカランと音をたてた。
「そう…だったな…」少し寂しそうに笑う雄輔と目が合った。
雄輔と付き合い出した私は、雄輔の前でだけは妙に素直で甘えん坊だった。
弱い所を見せるのが苦手な私が雄輔の前ではグダグダになった。
怒ったり、拗ねたり、泣いたり…。
何故だかは分からないけれど、安心してわがままが言える。…雄輔はそんな存在だった。
「お前、仕事の時と違いすぎ!」雄輔はよくそう言っては、困ったように笑って私の頭をポンポンとしてくれたっけ…。
そんな包み込まれるような感覚が心地よくて、安心で、私はどんどん雄輔に惹かれていった。
店を出て部屋へと続く道を歩く。
私の部屋は当時と変わってなくて、店から歩ける近さにあった。
でも通りから少し入る為、夜は人通りもなく少し寂しい。
「遅いから」と雄輔が部屋の前まで送ってくれる。
「懐かしいな。ちょっと寄ってかね?」
小さな公園の前を通りかかった時、雄輔が言った。
この公園には雄輔との思い出がたくさんある。楽しい…そして今となっては辛い思い出が…。
私の答えも聞かずに公園へと入っていく雄輔に仕方なく続いた。
ブランコを揺らしていると忘れたはずの色んな想いが甦ってくる。
その想いを打ち消したくて、ブランコを大きく揺らすと勢いをつけて飛び降りた。
『きゃ!』 ちょうどあった小さな石ころを踏みつけてバランスを崩してしまった。
「真美(まさみ)、大丈夫か?」転んでしまった私に、雄輔が笑いながら左手を差し出した。
『大…丈夫よ』その大きな手を掴む事を躊躇い自分で立ち上がると歩き出した。
足首に走った軽い痛みを我慢して…。
『何?』 私の腕を雄輔が掴んでいた。
「足、痛めただろ?」 真顔で少し怒ったように言う。
「ほれ♪」私の前に背中を向けると、しゃがみこんだ。
『何っ…。大した事…ないわよ!』
「…。全くお前は…」呆れた様にそう言って溜め息をつく。
「大人しく…大人しくオンブされね~と、お姫様抱っこするぞ~!(笑)」
『止めてよ!…痛い!』
ふざける雄輔から逃れようとして痛めた足首をひねってしまった。
「ばか…。何やってんだよ…」雄輔の腕に支えられながら、数年ぶりに雄輔の声を耳元で聞いた。
「相変わらず…気ぃ強ぇ~なぁ…」少し掠れた以前と変わらぬ優しい声。
『誰のせいよ…』雄輔に聞こえない様に小さな声でそう呟いた。
つづく
【恋夢】強がり…3→http://ameblo.jp/himewari0418/entry-10310420939.html
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う~ん(-_-;)
初めて全てを携帯で書いてみたが、文章に何か違和感が…。
私だけ?