ふと見上げた時計が0時を回っていた。 「誕生日、終わっちまったなぁ…」
今日は・・・いや、もう昨日だな・・・俺の誕生日。 アイツと・・・カコと過ごすハズだった。
それが前日になって、カコの突然の出張。
「なんでだよ?」 少ししつこくカコを責めてしまった。
『私だって・・・私だって・・・雄輔と過ごしたいよ!ばかぁ・・・』
涙声でそう言わせてしまったアイツに謝る事ができなかった。
ホント、俺って大人気ねぇ~よな。情けね~(_ _。)
今日は朝から雨が降っている。
車で出張に出かけたカコに、雨の様子が気になってカーテンを少し開けた。
「・・?・・カコ?・・」
下の道に見慣れたカコの車が停まっていた。
慌てて部屋を飛び出す。
助手席の窓を叩くと、運転席でハンドルにもたれていたカコが驚いてこちらを見た。
「どうしたんだよ?出張だろ?片づいたんか?」 隣に座りながら訊いた。
『・・・まだ。 朝までには戻る』 ハンドルにもたれたまま元気なく言う。
「何で・・そんな・・・」
『雄輔の誕生日・・・』 最後まで言わずに黙り込む。
その為に、わざわざ戻ってきたのか? こんな夜中に? 雨の中?
「何で・・部屋まで来ねぇんだよ?!」
嬉しかったクセに素直じゃない俺はモンクの言葉を言っていた。
『・・・間に・・合わなかった・・・』 下唇を噛みしめ、涙が溢れるのを堪えている。
馬鹿だなぁ・・・。 堪らずカコを抱きしめた。
「この前は・・ごめんな。 仕事なのにカコの事、責めて・・・」
カコが首を横に振っている。
『私こそ・・ごめんね。 遅れたうえにプレゼントも・・その・・忘れてきちゃった・・(ノ_・。)』
「それは・・許せねぇな~(  ̄っ ̄)」
そう言った俺を見上げたカコの唇にキスをした。
仕事用のスーツに仕事用の鞄・・・着替えもせずに慌てて飛んできたんだろ?
「ありがとな・・・」 もう1度しっかりと抱きしめると耳元で囁いた。
プレゼント・・ちゃんと貰ったから・・・。