遅番の仕事を終え、部屋に帰り着いたのは、深夜3時近くだった。
「?」カギを開け中に入ると、玄関先にしろくまパパが横たわっていた。
メガネを掛け、頭にはニット帽、手には小さな箱を抱えている。
箱の中身はチョコレートだった。
背中にメッセージカードをしょっている。
『大好きな雄輔にバレンタインのプレゼント(もぅ、14日だよ)
※帰ったら起こしてね。一緒にご飯、食べるんだから』
「やられた!」
俺はプレゼントの帽子をかぶり、メガネを掛けると寝室に向かった。
ベッドでずっと会いたかった愛しいカコが眠っている。
布団の上からカコを抱きしめた。
『ん…雄輔?おかえり』 俺を見るとニコッと嬉しそうな顔で笑う。
『気に入ってくれた?プレゼント』
「ああ!(-^□^-) いつ来たんだ?忙しかったんじゃないのか?」
今月、カコに会うのは初めてだった。
『忙しかったよ~、すっごく!この週末、雄輔のとこ来るために、毎日、残業してたんだから~(  ̄っ ̄)』
唇をとがらせて言う。
『ねぇ、雄輔の好きな海老のたっくさん入ったシーフードカレー作ったの。一緒に食べよ♪』
そう言って、キッチンに行こうとしたカコの腕をつかんだ。
「ねぇ、その前に・・・」
カコを抱きしめキスをすると、そのままベッドに押し戻した。
「おいおい、一緒にカレー食うんじゃなかったのかよ?」
カコが俺の腕の中で眠っていた。
仕方ないか・・・。久し振りで、俺もつい夢中になっちまったし。
さっきまでの俺の腕の中でだけ見せる艶っぽい表情のカコは、いつものあどけない顔に戻っていた。
「それにしても・・・」 先に仕掛けられるとはな・・・( ̄ー ̄;
俺はそっと腕枕を外すと、鞄の中から小さな箱を取り出した。
俺がカコを驚かすハズだったのにな・・・。
箱から指輪を取り出すと、カコの左手の薬指にはめた。
起きて指輪に気づいたカコはどうするんだろう?
ハシャいで大喜びするかな?
それとも、嬉しくて泣く?
いや、カコの事だから、『これ、何なの?』 ってとぼけて、プロポーズの言葉を要求するかもな(笑)
そんな事を考えながら、俺もいつしか眠りに落ちていた。