【恋夢】素直になれたら・・・4 | カンタ印  元気印

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日々の出来事、思った事などをとりとめもなく...

親しくなって、雄輔が私を抱きしめてくれて、でも、雄輔も私もハッキリした事は何も言わなかった。


言葉にはしなかったけど、お互い気持ちは通じていると思っていた。


あのまま楽しい時間が続くと思っていたのに、それがあの日・・・




仕事終わりで飲みに行こうと盛り上がり、その日はいろんな部署が入り乱れて、20人程で飲んでいた。


普段はあまり話す機会のない人なんかもいて、ちょっとした親睦会という感じになっていた。


雄輔と私の事はホテルでは知ってる人もいなかったし、私達は少し離れた所で飲んでいた。


(ねぇ咲希、今年入った経理の女の子、知ってる?)トイレから戻った同じ部署の子に聞かれた。


『あ~、あの大人しくて、かわいらしい子?』


(そう。あの子が今、雄輔君に告ってたの、見ちゃった~♪)


近くにいた他の人も加わり、話が大きくなる。そこに2人が戻ってきてしまった。


お酒が入ってた事もあり、悪のりしてみんながからかう。


女の子の方は真っ赤な顔をして今にも泣き出しそうだった。


最初、雄輔は戸惑っていたが、女の子の肩を抱くと、


「オレ達、付き合うことになりました~♪」と、ピースサインを出しておどけてみせた。


女の子はびっくりして雄輔を見たが、すぐに嬉しそうな笑顔に変わった。


雄輔もみんなに冷やかされて、照れくさそうに笑っていた。




〈ここだったよなぁ・・〉 つる兄が車を止めた。道路脇に、海沿いの細長い公園がある。


あの日、どうやって帰ってきたのかは、よく覚えていない。


アパートで、雄輔からの電話を受けた。


『彼女の事、好きなの?』


「分んねぇ。分んねぇけど・・・『オレが守ってやんねぇと』って思った・・・」


胸の奥がズキズキして、泣きたいのに泣けなくて、気づいたら夜中だというのに傘をさしてここに立っていた。


そんな私を通りかかったつる兄が見つけて声をかけてくれた。


〈不良娘、発見~♪何やってんの?(・∀・)〉


いつも通りのノー天気(ごめん、つる兄)なつる兄を見たらほっとして、笑おうとしたのに涙が出てきた。




それから少しして、私はホテルを辞めた。


仕事は好きだったけど、みんなに迷惑かけるのも嫌だったけど、でもどうしても雄輔と彼女を見ているのが辛かった。


マルコポーロはその頃、つる兄がプレゼントしてくれた。


紅茶好きの奥さんが『元気の出る紅茶』だって言ってたからって。


紅茶の力なのか、つる兄の気持ちが嬉しかったからなのかは分らないけど、少しだけ元気になれた気がした。




私はアパートからそれほど遠くないホテルで働き始めた。


その後も雄輔は時々はサーフィンに来ていたようだが、つる兄が顔を合わせなくて済むよう気をつけてくれた。


やがて、同じホテルで働く人とお付き合いも始めた。


このまま会わないでいれば、いつか雄輔の事も忘れられるんじゃないか?そう思い始めていた。


ところが、やっとそう思い始めた頃、雄輔がホテルを辞め、あの喫茶店を始める為に移り住んできた。


また私の心の中がざわつき始めた。




〈皮肉だよなぁ。今では雄輔がマルコポーロ淹れてんだもんなぁ・・・〉


『そうね・・・』 私は少し笑った。


〈咲希ちゃん、ホントは辛ぇんじゃね~の?雄輔といるの〉


『心配しなくても、大丈夫だよ。・・・もぅ、慣れたから・・』


後の方の言葉はつる兄には聞こえなかったようだ。


                                                         つづく


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もう随分と昔になりますが、こんなカンタでも元気がない時期がありました。


そんな時、カルチャー教室で紅茶のお勉強をしていた友が、


「先生が元気の出る紅茶だって言ってたから」と持ってきてくれたのがマルコポーロでした。


当時はホントお世話になったさ~♪(・∀・)


最近は忘れてたんだけど(笑)、先日、思いがけず再会したのでエピソードに使ってみました。