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ぴょんぴょんの「日本人・検査好きだね・インフルエンザ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーわんこちゃんわんこ

(アメーバでは、4万字を超えると載せることができず後半部分はこちらから)

 

 

 

 

 

 

(続きはこちらから)

 

インフルエンザ検査は必要ない

 

でも、検査すればちゃんと陽性に出るから、仕事行かないよ、きっと。

 

いいか、検査、検査ってみんな信用してるけど、必ずしも正しく出ねえ。
 ところで今の検査は、どんなふうにやるんだ?

 

細ながーい綿棒を鼻の奥につっこまれて、ゴシゴシ。綿棒でとった液体をプレートにたらして、色が着くか見るんだ。

 

あれは、イムノ・クロマトグラフィーというやり方だ。
粘液のついた綿棒を、ウイルスのモノクローナル抗体が入っている試薬に入れる。
ウイルスがいると、ウイルス抗原と抗体で、抗原抗体反応を起こす。それを目に見える形にするために、セルロース膜に滴下する。そうすると、抗体のある場所で発色するってわけだ。
色のついた場所を見て、「A型ですね」とか「B型ですね」と診断する。

 

ぼくは、陰性だったから、ウイルスがいないってこと?

 

さあ、それはどうかな?
イムノクロマトグラフィーは、手軽だし、検査結果も早く出る。
だが、
Weblioによると、「感度や信頼性はさほど高くなく、検体に抗原が含まれていても発色しない結果(偽陰性)があり、逆に抗原が含まれていないのに発色する結果(偽陽性)もある。」

 

ええ? じゃ、ぼくも偽陰性かもしれないの?

 

「インフルエンザ検査は必須?ワクチン、治療はどうなの?」によれば、
「実際に感染しているときに検査が陽性を示す割合(感度):62.3% 
 実際には感染していないときに検査で陰性を示す割合(特異度):98.2%
つまり、このデータに従うと、インフルエンザ迅速抗原検査を行っても、・・・・・4割ほどを見逃してしまうことになります。」

 

へえ、4割も見逃してしまうって!

 

まあ、感染していて陽性が出りゃ、世話ねえんだけど、症状も病歴も明らかにインフルエンザなのに陰性が出た日にゃ、医者もなんて言っていいのか困るらしいぜ。
だいたい、「インフルエンザ検査は必要ない」って言ってるの、ほとんど医者だ。

 

ええええ?! 信じられない! 医者がいらないって言ってるの?

 

 

「インフルエンザの鼻ホジホジ検査 本当に必要か? 」の先生はこう言っている。
「インフルエンザの流行期に、明らかにインフルエンザの典型的症状(寒け・発熱、ふしぶしの痛みに加えて、のど・鼻・せき症状)があれば、インフルエンザの可能性が非常に高いと思いませんか? つまり、鼻をホジホジする前から、初日の段階で明らかにインフルエンザの可能性がめちゃめちゃ高いんです!・・・・・検査が陰性であろうがなかろうが、インフルエンザなんですね。・・・・・インフルエンザの診断をしたのは、検査キットではなくて、ほかでもない医師や患者さん本人だったというわけなんです。
・・・・・ということはですよ、必ずしも検査キットは必要ないのかもしれないんです。 
実は、本当のインフルエンザの人が、実際に検査陽性となる割合は10人中6~7人程度で、本当にインフルエンザだったとしても3~4人は陰性に出てしまうわけです(偽陰性といいます)。 これだけでもびっくりしますが、反対に、インフルエンザではない人のなかにも、ごくごくたまに陽性になってしまうこともあり得ます(偽陽性といいます)。
検査って絶対的なものではないんですね~。」

 

おお、現場のお医者さんのことばだから、わかりやすーい!

 

「医師がインフルエンザの検査を勧めない理由」ではこう言っている。
「実はインフルエンザの検査もそれほど有用というわけではなく、医師は必ずしも勧めません。・・・・・・実は、『軽症ならインフルエンザの検査・治療はすべきでない』ということは医師の間で広くコンセンサスが得られていることです。・・・・・周囲の状況や症状からインフルエンザが強く疑われた場合は、検査が陰性だからと言ってインフルエンザの可能性が否定できるわけではありません。 」

 

まさにこれ、ぼくのこと!

 

「インフルエンザ検査について考える」の先生もこう言ってる。
「学校から『インフルエンザ検査をするように』と言われたといって受診する人もいる。・・・・・しかし、検査はそんなに万能じゃないんですよと。
・・・・・1,000人を検査したら、938人は陽性になるが、62人は陰性に出てしまう。逆に、インフルエンザではない人1,000人を検査したら、981人は陰性だが、19人は陽性になってしまうということだ。・・・・・地域の方々(学校の先生、幼稚園・保育園の先生)にお願い。安易に『インフルエンザ検査をして来なさい』と言わないで欲しい(検査だけではわからないのだから)。せめて、『インフルエンザかどうか診察(診断)をしてもらうように』と言って欲しい~外来でいろいろ頭をめぐらせて考えつつ、奮闘している医師に敬意を表して。」

 

そうかあ〜お医者さんからすると、一目でわかるものを検査しなきゃいけない。
めんどくさいよね。

 

また、鼻グリグリの検査、本当に必要? 医師の視点」は、こう言ってる。
「この検査、実はそこまで信頼できるものではない事実はあまり知られていません。 
・・・・・検査結果が陽性だった場合はほぼ間違いなくその患者さんはインフルエンザにかかっているが、『検査結果が陰性だった人でもインフルエンザの可能性は結構ある 』という意味になります。陰性でも、医者としては『陰性でした、よかったですねインフルエンザではありませんよ』と患者さんに言うのはちょっとためらわれるのです。 
理由は、・・・・・体の中でインフルエンザウイルスが増えていないとたとえインフルエンザでも『陰性(=検査結果はインフルエンザではない)』と出てしまうのです。これは落とし穴です。」

 

お医者さんたちも、検査してくれって来る患者さんに困ってるみたいだね。

 

だってよ、家でおとなしく寝てりゃ治るヤツらがウイルス持参で、ぞろぞろ病院におしかけてくるんだぜ。病院がウイルスの巣窟になっちまうわな。
そいつらだって寒空の中、熱があって具合も悪いのに、わざわざ出かけてきて、長い時間待合室で待たされて。ご苦労さまなこった。

 

pixabay[CC0]

 

ぼくも正直、具合が悪いし、午後から会社行くのやめた。こんなんじゃ、人にうつしちゃうものね。明日も様子みて休むことにする。
それになにより、検査よりも自分の感覚、会社よりも自分の体が大事ってわかったからね。


 

自宅でインフルエンザ検査をする簡単な方法

 

ほお、それはよかった。早く帰って休めよな。その前に、これ知ってるか?
自宅でインフルエンザの診断をする方法がある。簡単。しかも、「ただ」

 

へえ?

 

アーンして、鏡でのどを見るだけ。

 

え? ほんと? のどの何を見ればいいの? 教えてよ。

 

これは開業医、宮本昭彦先生の発見だ。
「咽頭の視診所見でインフルエンザを診断する 」
実はどんな教科書にも、インフルエンザの特徴的な臨床所見は書かれていない。
が、宮本先生は、「のどのイクラ」がインフルエンザの特徴的な臨床所見であることを発見
した。

 

イクラ?!

 

そう、イクラ。先生はこう語っている。
「インフルエンザを咽頭の視診で診断できる、というお話をしますと、・・・・・20人中19人の方が、『ウソでしょう!』という反応をされます。一人の新人ドクターのブログをご紹介します。
 『咽頭後壁のリンパ濾胞を確認すれば、それはすなわちインフルエンザ! 
インフルエンザの迅速キットよりも感度・特異度ともに優秀
!!-周りの1年生がみんな噂していたんだけれど、《ほんとかよ〜うさんくせぇ〜》と思って聞き流していたんだけれども。
・・・・・意識して発熱外来患者の口腔内の咽頭後壁のリンパ濾胞に注目して、結果どうだったかを追っていくと・・・こいつの威力を実感したんだよ!! ほんとに当たる!! 
・・・・・噂と合わせても、これはリアルだと信じざるを得ない』」

 

「濾胞」は「ろほう」って読むの? 「イクラ」の専門用語だね。

 

そうだ。しかも、何度も言うが、「ただ」。
実際の写真は、宮本先生の論文「インフルエンザの咽頭所見」で、見られるぜ。

 

ホントだ。イクラみたいに光ってるね。

 

「・・・発熱から2時間、3時間、といった、発症超早期の症例では、これまでのインフルエンザ抗原迅速検査はほとんど役にたちません。しかし、インフルエンザ濾胞、インフルエンザ濾胞の「芽」は、発症から2時間程度の、超早期から発現しています。」
検査でわかる以前に、診断できるってことだ。

 

でも、どうやったら、こんくらいに、のどがまる見えになるの?

 

医者がよくやってるの、見たことねえか? アーンして、木のスプーンかヘラみたいなものでベロを抑えるんだ。ゲエってなるから、すばやくしろよ。当てる光はLEDが見やすいそうだ。

 

pixabay[CC0]

 

たしかに家で診断するのに、便利な方法だけど、ぼく、ゲエってなりやすいからな。
それに、もう十分にわかってる。いくら検査が陰性でも、からだの症状が「これから仕事にいくべきじゃない、早く帰って寝るんだ。」って言ってるよ。

 

良かった。からだの声が聞こえたんだな。
とにかく1日じゅう寝ろよ。夜だけ寝てもダメだぞ。
東洋医学セミナーの初級第2回、「太陽の十二経脈」の「各経脈に応ずる時間」で紹介されているが、全身の経絡をゆったり流すには、1日じゅう寝ることが大事だ。
仕事のことなんか忘れて、ゆっくり、休めよ。

 

ぴょんぴょん

 

Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)