上矢印ひとつ前のお話。



そして、このお話はなぜか?【ほしいもの。】の智くんが校閲?をしてるので智くんの心の声が漏れちゃうことがあるようです。

本文だけお読みになる場合は太黒文字部分だけを読み進めてくださいませ。






【翔 視点】


僕から母さんへと質問対象が変わった?
いつの間にか母さんが質問されてる。
しかも…わりと素直に母さんも答えてる?


「そりゃ・・・世の中には、 なんでもかんでも話せる親子も居るとはおもいます。

昨今は、そう言う関係性の親子が増えてる。
だからといって、それを推奨するのは・・・ボクとしてはちがう気がしてます。

子どもは反抗期があってしかりだし、反抗期の子どもと対峙するのも親の役目というか・・・親子で通る道です。

以前から・・・お見受けする限り、お母さまと翔くんは仲はいい親子関係なんだと見てます。

それでも、親に聞かれたくない・・・そうだな、恋愛のことなんか・・・恋バナなんてしないでしょ?」

って今度は僕の顔を見てくる。

「え?あ、まぁ・・・ないけど。」

確かに仲はいいほうだと思う。
それなりに会話をもあるし、それは父さんに対しても言える事で、どちらかと言えば仲がいい家族だろう。

だからって若先生が言うような反抗期がないわけでもなく現在進行形で反抗期なんだと思う。

ママやパパをめちゃくちゃ困らせることもしないし、暴言を吐くようなことはしないが、ママとなら喧嘩もする。

納得いかないことがあれば、ちゃんと言い返すし、ママも怒ってくる。
ただ…ママは母親だから僕の取り扱いには慣れてるようで最終的には丸く収まってる。

収まってるとゆうより収められてるが正解なんだろうな。

ちょっと前までは素直に聞けたことも、イラついてママに当たっちゃうのは、どうしてか?わからないけど、おそらくそれが反抗期特有の態度なんだ。

それでも…恋の話なんてしない。
しないというより“できない”
僕の場合はできないのだ。

僕が、お隣さんの智くんを好きだなんて言えない!
単なる好きじゃない!

お隣さんだから、幼いころから遊んでたから好きなんだ!とかのレベルじゃない!

ライクじゃなくてラブなんだもん。
この感情は間違ってなくて…キス…したいとか…キスしたらどうなっちゃうんだろ?とか考えちゃうんだもん!その好きなんだもん!

やばい!胃が痛いのに加えて頰が熱くなってきた。
これ…発熱とかじゃないよね?

智くんが好き=男が好きかは…正直わからない。
だって僕は初恋が智くんで、ずっと智くんを好きなんだもん。

智くんしか好きになったことがない。
智くんにしか恋をしたことがない。
まだ…愛とかは…わからないけど。

だからママに僕は智くんに恋してる!だなんて話せるわけがない。


「まあ、その辺を詳しく聞こうか?」


「えっ!?」

むりむりむり!!
ムリムリムリ!!
無理無理無理!!

誰かに聞いてもらいたいとか、全く!おもってないから!!

そりゃ…もしも…この恋が上手くいったら嬉しくて、嬉しくて泣いちゃうかもしれない。

だけど、先生に相談したいとかじゃないもん!
そんなことより!胃の痛みを取ってください!


「なんてね、今回はその辺デリケートな話を聞くような無粋なマネはしないから安心して?」


「では・・・先生、翔をお願いします。」


「はい、またあとで、お声掛けますね。」


「わかりました。」
 
そう返事をした母さんは僕の肩に手を置いて「ママに話せないことも先生に話せそうなら話すのよ」と、診察室を出て行ってた。

僕は「あ、ぅん」としか返事ができなかった。


(なんなんだ?この先生…。
まあ、でも…翔ちゃんの想いが…このころの翔ちゃんのおれに対する恋心が知れて良かったよ!校閲?やると翔ちゃんの気持ちとか、こんなことあったの?って知れていいわ。
や、でも…この若先生?とやらの存在気になりまくりなんですけど!!)