徒然草 第二百三十七段

 

 柳筥に置くものは、柳に対して縦に置くか、横に置くかは、物によって決まります。

 

 「巻物は、溝に向かって縦に置いて、組木の間からひもを通して結びます。硯も縦に置くと筆が転がらずによいです。」と三条右大臣がおっしゃいました。

 

 勘解由小路家の書家たちは、決して硯を縦に置くことはしませんでした。必ず横に置かれました。

 

 

 

 

 柳筥は上のようなものです。これに、巻物や硯を置いたのでしょう。置きやすいように置けばいいと思いますが。

 

 硯と筆のセットで考えれば、三条右大臣が言ったのが普通かなと思います。

 

 

「私も座れるかしら。」

 

 

 勘解由小路家ですが、色々ありすぎてよくわかりませんでした。勘解由小路家として現在確認されているのは1軒のみで、11代目当主の勘解由小路 資淳さん(藤原北家日野烏丸流)が山口県にいたということが知られてはいます。(2019年に亡くなられています。)

 

 

「しかし、”勘解由小路”とは、すごい苗字ですね。」

 

 

 何と、資淳さんは勘解由小路家に入るため、武者小路実篤さんの養子になっていました。

 

 この文章をhimemomo-nさんが読んでいた時、「勘解由小路さんは、同じ大学の後輩で、邦楽部だったよ。」と言いました。それを聞いて、「世の中は、何んと狭い事よ。」と思った次第です。

 

 この段に出てくる勘解由小路家(世尊寺流)は断絶しているそうです。

 

 

「”勘解由小路家”というのは、そんなに沢山あったのかね。」

 

 

 

 明日から10月

 

 今日で9月が終わります。

 

 September rain rain 九月の雨は冷たくて
 September rain rain 想い出にさえ沁みている
 愛はこんなに辛いものなら
 私ひとりで生きていけない
 September rain 九月の雨は冷たくて

 

 私の年代には、9月と言えば「九月の雨」なのですが、「九月の雨は冷たくて」と歌っています。どうも今の天気だとこの歌詞は季節にあわないように感じてなりません。

 

 

「9月に”冷たい雨”なんて、今年は想像できなかったわ。」

 

 

 明日から、10月になるのですが、

 

 あれまつむしが ないている
 チンチロチンチロ チンチロリン
 あれすずむしも なきだして
 リンリンリンリン リインリン
 あきのよながを なきとおす
 ああおもしろい むしのこえ

 

 と歌っている、「虫の声」に季節が合うのでしょうか。

 

 九州は、まだまだ暑いです。

 

 

 

「暑くなくなったら、すぐに寒くなるのかしらね。」

  - ヒメの一言 -