徒然草 第百五十四段

 

 日野資朝さんが東寺の門で雨宿りをされていた時の事です。

 

 その場に障害を持った人たちが集まっていました。それを見て、「皆、他に類のない変わり者だ。全くもって愛すべき人たちだ。」と思って見守っていたのですが、そのうち気持ちが覚めてきて、醜く不快に思えてきました。

 

 「ただ単に素直で珍しくもないものには、やっぱり敵わないよな。」と思い、家に帰りました。

 

 昨今、植木に興味を持ち、異様に曲がった木ばかり探し求めて鑑賞していたのは、あの障害を持ったものを愛するようなものだと思い、興ざめしてしまいました。

 

 そして、鉢植えの木を、すべて掘って捨ててしまいました。

 

 そうあるべきですね

 

 

「ひどいことを書いているような気がします。」

 

 

 一部、削除した内容があります。(内容がどうだろうと思いましたので。)

 

 当時(鎌倉時代)の人々の考え方や生活背景がわかるような気がします。このような差別意識が、どのように変わってきたのでしょうか。少しでも良くなっていたとしたら、人々の闘いのおかげかもしれません。

 

 兼好さん、日野資朝さんに思い入れが強そうです。第百五十二段では、やせ衰えた老犬を内大臣に献上し、第百五十三段ではクーデターを犯した為兼に憧れ、この段では、鉢植えの木をすべて掘ってしまうという行動に出ました。

 

 良し悪しはともかく、日野資朝さんは思ったことをストレートに行動に移すような単純な人のようにも思えるのです。そのようなところが良かったのでしょうか。私にはよくわかりません。

 

 なぜ、最後に「そうあるべきですね。」などと言ったのでしょうか。

 

 

「当時の時代背景がそうだったからでは、済まされないような気がするんですけど。」

 

 

 今日は雑節の1つ「半夏生」です。烏柄杓という薬草が生え、大雨になることの多い日です。

 

 半夏生に蛸を食べる人が多い事から「蛸の日」でもあります。しかし、”庶民の味”であったはずの蛸の価格が高騰しているとの事です。欧米でも需要が増加し、日本が買い負けをしているという事です。

 

 

「外国の人、気持ち悪いからって食べなかったんじゃないの。」

 

 

 1㎏あたり2013年が601円だったのに対して、今年は1453円だという事です。私たちの食卓から、色々なものがなくなっていくように感じます。(このまま円高だと、先行き厳しいですね。)

 

 

 

「今の日本どうなるんでしょうね。」

  - ヒメの一言 -