徒然草 第百四十八段

 

 40歳を過ぎた人がお灸を据える場合は、足三里に据えなければのぼせることがあります。必ず足三里に据えるべきだと思います。

 

 

「今日もお灸の話なの。」

 

 

 

 足三里

 

 私、熱いのは苦手です。『悪い事をすると、お灸を据えるよ。』と小さい頃、言われたことがあります。お灸は熱くて辛い事の代名詞みたいなものでした。

 

 それを我慢して、乗り越えることができれば体調が良くなる。そのような事は分かってはいるのですが、子供の頃に刷り込まれたことへのハードルは高く、お灸をしようとは思いませんでした。

 

 

「お灸据えるために、麻酔をするわけにもいかないものね。」

 

 

 今でもしなければそれに越したことはないと思っています。

 

 足三里ですが、免疫力アップや消化器系の強化の症状を整える効果があると言います。松尾芭蕉さんも長歩きの疲れを癒すために三里のツボに灸を据えたという事です。

 

 

「兼好さん、足の疲れがひどかったのね。」

 

 

 140歳まで生きた唐の漢方医 孫思邈さんは「30歳過ぎてから頭だけお灸して足三里にしないと、気が逆流して見づらくなる。足三里にお灸をすると、気を降ろせるので良い。』と言ったそうです。

 

 ひょっとするとですが、兼好さん、この人の言った事を参考にしたのかもと思う私でした。

 

 

 

「そうかもしれないわね。」

  - ヒメの一言 -