徒然草 第百十二段

 

 前半は省略します。

 

 

「手抜きですか。」

 

 

 世間の行事は、どんなことでも不義理にはできにはできません。世間体もあるので行事を無視することはできません。キッチリとやっていこうとすれば、やりたいことも増え、体を酷使し、心を休める暇もなくなります。

 

 一生を雑務や義理立てに使いはたし無意味な人生を送ってしまいます。日が暮れたのですが道のりは遠く、道につまづき進むこともままなりません。

 

 今こそ、あらゆる縁を捨て去る時なのです。

 

 

「しがらみをすべて捨てるのね。」

 

 

 信義など守らなくてもよいし、礼儀など気にせずともいいのです。私の考えを理解してもらえない人に、「狂っている」と言う人には言わせておけばいいです。

 

 正気ではない、人情が無いと思わせておけばいいのです。

 

 謗られても苦にせず、褒められても聞き流しましょう。

 

 

「Easier said than done. なんてね。」

 

 

義理と人情を 秤にかけりゃ

切りが重たい 男の世界

幼なじみの 観音様にゃ

俺の心は お見通し

背中で吠えてる 唐獅子牡丹~♫

 

 

 若い人は知らないかもしれませんが、高倉健さんの”唐獅子牡丹”です。義理が重たい世界もあるのですね。

 

 

「任侠映画の主題歌ね。」

 

 

 私はと言うと、世間のどうでもいいような慣習は知らん顔してもいいと思いますし、何か言われても気にはしません。

 

 

「噓ばっかし。 一番気にする人が。」

 

 

 兼好さんが言いたかったのは出家隠遁の勧めみたいですから、それはねと言いたくもなります。

 

 

 

「世の中、色々よ。」

  - ヒメの一言 -