先日届いた蜷川実花さんの二冊の写真集「shin」と「gi」に目を奪われ、久々にブログを開いた。蜷川さんの写真のなかには、私が知らない羽生さん、私が「知っている」と思っていた羽生さんと正反対の羽生さんがいた。
例えば、普段みたことのない、冷たく不遜に見える表情を見ると、羽生さんは、こんな表情もみせられるんだと驚くとともに、羽生さんの表現する多様な世界観は、実は羽生さん自身の心の深奥を表しているのかもしれない、と怖くもあった。写真集の中には、私たちが知っている明るい笑顔もあったが、いつも前向きな羽生さんとは正反対の虚無的な羽生さんもいた。人を打ちのめすような「毒」を感じさせる羽生さんもいた。また、「shin」の表紙を飾った雨に打たれる羽生さんは、普段は見せない内に秘めたちょっと暗い激しい情熱を感じさせた。
写真集のなかでも、蜷川さんの写真は際立って個性的だ。最初に蜷川さんの写真集を見たとき、何か違和感を感じた。今にして思えば、それらが、あまりにも非日常の中の羽生さんだったからだ。それまで私が見てきた羽生さんの写真(集)の大半は、競技生活や競技中、アイスショーの中の羽生さんの姿を写した写真であり、実際、テレビや氷上で見る羽生さんとのギャップがあまりなかったからだと思う。
蜷川さんは、本当に撮りたいものしか撮らないとおっしゃっていた。蜷川さんが撮りたいのは、普段の羽生さんではなく、また単なる美しいアスリートというだけでもないのだろう。むしろ、蜷川さんを突き動かしているのは、羽生さんとともに、様々な世界観や多様な美しさを追求・創造していくのだという情熱なのかもしれない。
羽生さんは、競技時代から「憑依型」のスケーターだといわれてきた。顔芸として表情を「つくる」のではなく、全身で、ある人格になりきる形で撮影に臨むのだろう。与えられたシチュエーションを見て、瞬時にある人間になりきって自由に表現できるのだ。その点で、真の表現者だといえるし、素晴らしい役者になれるかもしれない。
本当を言えば、まだまだ蜷川さんが撮りたい世界観、撮りたい羽生結弦がどんなものなのか、よくわかっていない点もある。でも逆に、だからこそ、蜷川さんが撮りたい世界観や美の世界や羽生結弦自身を「知りたい」という強い思いが、私の中にも湧きあがってくる。懐は少し苦しいところだが、写真集「Tai」も予約した。
【追記】
今、私を含めて3人で一つの仕事を手掛けています。来年3月末しめきりなのですが、3人のうち、私は関東、一人は関西、もう一人は中国地方在住なので、コミュニケ-ションを取り合うのが大変で、普段はメールや電話でやり取りしているのですが、9月に一度関東の地で合宿形式の話し合いをもち、分担や共通認識を確認したところです。来年1月末に、今度は中国地方のある都市で、2回目の合宿形式の話し合いを持つ予定です。それで何かと忙しくブログを更新できずにいました。隙間時間はいくらでもあるのですが、「はにゅうごと」に没入するには、ある程度まとまった時間と、心に余裕がないとダメなのです。しばらくは、このような状態で、愛読していたブログにご無沙汰するかもしれませんが、お許しください。でも、「エコーズ」埼玉はチケットもとれたので行きますし、この間出版された写真集や雑誌のすべてとはいきませんが、3分の2くらいでしょうか、購入して楽しんでいます。心に余裕があるときに、また感想など書きたいと思います。
今日は、夫も出張でいないので、家事も仕事も忘れて、録画したもののうち、「RE_PRAY」とNHK杯10年の記録(100分)を見ました。特にNHK杯の記録は、2010年初出場の時の可愛らしい姿や、中国杯での衝突事故後4位に終わって悔しそうな姿、初めて300点を超えたときの爆発的な喜びの瞬間などなど、本当になつかしく見ましたし、心から幸せで豊かな時間だなと思いました。そして、蜷川さんの写真集を見て、ブログを久しぶりに更新したというわけです。こんなに、まる1日「ゆづゆづしい」時間を過ごしたのは、本当に久しぶりです。
これから、一人で、ありあわせで夕食です。乾杯❣