お酒ではなく、馬の名前でございます
アングロアラブだったかな
馬体が非常に丈夫で、
「走るの大好き」
という馬でした
この馬に乗って
「どうやって動かしたらいいの」
とか言ってる会員さんは一人もいなかったですね
だって動かないなんて事、絶対無いですから
「じゃあ、簡単なの?」
と言えばそうでもないのですけどね
「馬を動かせない人」が「動かない馬ばかり乗る」のは、
一般的にはストレスになるし、
何より「上手く乗る方法を忘れる」という悪循環に陥ります
(私は動かなくても決してストレスになりませんが、
動かない馬で実際に動いてくれないままだと、
良い感じの乗り方ってどういう感じだったかはやっぱり忘れちゃいますね
ベルベットスノーで駈歩が上手くいかない時にそういう状態になったので、
駈歩(かけあし)がちゃんと出来る馬で感覚を取り戻すようにしてました)
乗馬は勘違いも重要です
「上手く乗れてない」時は、「上手く乗ってる」感じを思い出す為に、
そういう勘違いをさせてくれるよく動く馬に乗る事も重要です
そういう馬に乗って、一定の自信を取り戻して、
再度、動かない馬達(やつら)に立ち向かった方がいいですよね
カクテルは、そんな時に乗ると、
良い感じで動いてくれるので、そういう意味で非常に気持ちいい乗馬が出来た馬でした
しかし…
そういう勘違いが必要な時を除けば、この馬を上手く動かせてると考えるのは
大いに疑問の馬でした
何せ走るのが好きなので、合図すると駈歩はきっちり出ますけども、
調子に乗った時は止められないし、詰めるのも大変です
この馬、基本的には長鞭(ちょうべん・馬のお尻を叩く鞭)と
拍車(かかとにつけて馬体に押し当てる突起状の馬具)は
大丈夫な馬なのですが
↑
左が短鞭、右が長鞭 ↑拍車
私自身は、短鞭(たんべん・馬の肩を叩く鞭)のみ、拍車なしでしか乗れませんでした
なぜか?
他の会員さんが長鞭持って、拍車を着けて、カクテルに騎乗してたので
「私も長鞭と拍車で乗ろうかな」
と軽い気持ちで乗ったのですが
ところが、乗った瞬間、カクテルがいきなり大暴走したのです
先日、たまという馬が5級の狭い馬場を縦横無尽に駆け回った話を書きましたが、
あれは狭い馬場での事だし、速歩(はやあし)のみ
しかし、カクテルが縦横無尽に暴走したのは、駈歩(かけあし)であり、
広い広い4級の馬場の中でした
(襲歩(しゅうほ・競馬の走り方)までは行ってないと思いますが)
とても後傾して乗っていられず、インストラクターの指示に従い、長鞭を投げ捨て、
それでもカクテルの興奮は収まらず、さらにインストラクターに拍車を外してもらって、
やっとカクテルは通常モードに戻ったのでした
その後は危ないので、持つのは短鞭のみで、拍車は外して、レッスンしてました
でも、他の会員さんがカクテルで長鞭持って、拍車着けても、普通にしてるのです
なので首をかしげてたのですが
(とは言え、クレイン以外のクラブに友人と行って、同じ馬で交代でレッスンを受けたら、
友人が乗った時は速歩だったのに、私が乗った時は頼んでないのに駈歩が出たので、
どうも私自身にそういう要素があるのかな…と
「上手いからじゃないか」
という有り難いお言葉も頂きますが、私自身は速歩で行こうとして、駈歩出ちゃったので、
一瞬、ひやっとするのですよ)
この馬の場合、神経質というよりは、ただ単に運動が好きなだけなので、
私が長鞭持って拍車着けたら、
「わあい、走っていいかな~?
いいとも~
君の返事はいら~ん
走るか、走らないか、オレが決めるぜ~」
っていう感じなのだと思いますけどもね
そういう意味で本当にマイペースで難しい馬なのです
それ以外に、インストラクターが真っ青になったのが、
私がカクテルを4級の馬場に引き馬する途中で、
いきなり馬場で寝転がった事でした
私はまだ乗っていなかったので、別に怪我はなく、
しかし、あっけにとられていて、カクテルを叱る事も忘れていたのですが
インストラクターはすぐに駆けつけてきて、
「ひめみこ。。さ~ん!大丈夫ですか~」
と心配してくれ、私の無事を確認後、すぐカクテルを叱って起こしました
おかげでカクテルの左サイドは砂だらけ
しかし、この話、乗った後にひっくり返っていたら、
人馬転で怪我でもしてたかも知れないですからね
体がかゆかったのか、寝転がりたかったのか知らないですが、
その事件以後、カクテルが寝転がらないよう、インストラクターが目を光らせるようになりました
この話に近い話ですが
クレインは馬房に寝わらに木くずを入れています
尿などのかかっていない、きれいな木くずに寝転がるのが馬達の楽しみの一つです
この木くずの量が少ない時に思い切り寝転がると、馬体が固い地面に当たって痛めてしまうので、
ほとんどの馬は木くずを前肢で掻いて、量を確認してから寝転がるそうです
しかし、カクテルは木くずの量に関係なく、いきなり寝転がるそうで、
それでも全く馬体を痛めた事がないとの事
この馬の難しいところはまさにそういうところで、
乗ってる時もよく動いてはくれるけども、手中にしてる感じはあまりしなかったです
この馬で隅角を自分の思い描くラインで曲がれた事は1回もなかったですしね
馬達は隅角を通過する際、青いラインではなく、赤いラインを通ろうとしますよね
馬が隅角で内側に切り込む(赤のライン)のは、当然ながら近道をする為で、
青のラインを通って遠回りするのはただ単に面倒だからです
ここでガッツリ
「面倒でもしっかり隅角を通過しなよ」
とキッチリ合図を送って
「面倒くさいけど仕方ないな」
と馬が従うならば、大抵の合図には従ってくれます
隅角で馬が近道をしようとしても、
「きっちり隅角を曲がりなさい(青のラインで曲がりなさい)」
と合図を送る騎手は馬から見ると、
「いつもオレの事見てるな
こりゃズル出来ないな(赤のラインで近道できないな)」
と思わせる事が出来るので、かなりの部分で馬を手中に出来ますよね
そんなわけで、私は「隅角通過」をキッチリさせる事で
馬との力関係が決まると思って、すごく重要視してました
馬に負ける人って大体、隅角をいいかげんにしてるんですね
そんなわけでほとんどの馬について、
隅角を自分の思い描くラインで通らせる事が出来たのですが
(例えば、前に書いたベルベットスノーなどは、
自分の認めた騎手が隅角をきちんと通過する事を望んでいれば、
必ず応えてくれて、きれいな隅角通過をしてくれました)
カクテルはどんなに脚を使っても、一定以上のきれいなラインにはなりませんでした
赤のラインまでは行かなくても、青のラインどおりとまでは行かない
「仕方ないか
これだけ攻めたんだから」
という何とも言えないラインなのです
拍車を使うと暴走しかねないので、どんなに脚を使っても限界がありましてね
結局、すっきりしないまま、カクテルに関しては終わってしまった気がします
あと、この馬に関してはすごく面白いレッスンをした事があります
よく書いてるインストラクターのKさんと4級の複合レッスンでマンツーマンになった時に
カクテルに乗った事がありました
Kさんがその時やったレッスンが
「カクテルでなるべくゆっくり歩かせる」
という非常にユニークでしかも難しいレッスンでした
カクテルは運動好きの馬ですから、歩くのはかったるい、走るの大好き、
速歩はもちろん、駈歩も喜んでしますし、
脚入れたらスピードアップして、もしかすると場合によっては、
止まらなくなってしまうかも知れない馬です
そんな馬でゆっくり歩かせる事がどれだけ難しいか
「止まってもいいので、出来るだけゆっくり歩かせてください」
という注文で、正直とまどいましたし、難しかったです
「ひめみこ。。さんだから、このレッスンにしました」
と言って頂けたのですが、この時のレッスンは後々、とても参考になりました
外乗で何頭か、
「停止させるのが大変な馬」
「先頭やらせたら止まらない馬」
というのに出会ってみて、分かりましたね
(手綱引けば引くほど、スピードアップしたっていう…)
会員さんは馬を動かせるようになると上手くなったと思いますし、インストラクターにしても、
「停止できないとダメですよ」
と言いながら、馬を停止させるレッスンをなかなか出来ずにいる事が多いのですよね
会員さんは馬が動いてる方が楽しいし、動かなかったらストレスになるので、
会員さんがレッスン受けつつもある程度楽しめるように…と考えると、
そうなってしまうのは仕方ない事なのですが
でも本当は「停止」もきちんと教えていくべきでしょうね
私は馬を動かして褒められるのも嬉しいですが、
「よく止めてくれました
本当に上手い人は馬をちゃんと止められる人です」
と言ってもらえた時が一番嬉しかったですね
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