TVや映画で「只野仁」が人気があるね(・・)
『青き炎』は柳沢きみおがそっち方面にシフトするきっかけになった漫画だったと思う(・・)
出てくる女の子はジュリアナ全盛期のバブルの時代のボディコンファッションとワンレングスでね・・。
土地転がしや金貸しで儲けた成金や、暴力団対策法でサラリーマンみたいな服装になった暴力団員が
登場するんだよね(・・)
暴力団が暴力団らしくなくなって分かりづらくなるから、余計怖い・・とかって
法律施行に対して慎重な声も当時あったっけ。
柳沢きみおの上手下手な絵があまり好きじゃなかったから、
この作品を読むまで柳沢きみおを読んだ事なかったけどね(・・)
この漫画の主人公の海津龍一は、絵的に只野仁よりイケメンだったかな。
端正な容姿の主人公だったけど、とにかく打算的で欲得ずくでしか行動しない主人公でね(・・)
女性を徹底的に快楽とお金儲けの道具に使うんだよね(・・)
この漫画以降、柳沢きみおは同じような雰囲気の漫画を連載し続けている感じで
私はこの作品より面白いと思わなくて読んでないけどね(・・)
主人公の龍一がどこまで悪の世界に墜ちていくのか、それを見守っていたイメージだったかな。
龍一を否定する人間がいっぱい出てくるのだが、
「しょせん、あんた達も小悪党じゃないのさ」
と時々言いたくなったりしてね(・・;)
拳銃も暴力団を通してひっそりと手に入れたりしてね・・。
邪魔な人間をひっそりと闇に葬り去るイメージで、大して作中で使われていないのに怖いのよ。
それぐらい一般的な物欲が描かれているんだよね~(・・)
龍一と関わる女性達に同情もしない代わりにちょっぴり羨望の気持ちも湧いたかな~。
特に物語で龍一に一番最初に騙された女子高生は純な女の子で精神的に破綻してしまったのだが、
精神的に破綻するぐらい男に狂うって経験は私にはないもんな~(・・)
最後にマリアと切人(きりひと=キリスト)という登場人物が現れて、龍一が追い詰められる側になる。
特にマリアは龍一いわく「ダサい女」なのだが、マリアは龍一の思いどおりに全くならない。
切人は
「日本の金の分配は全て終わっていて、君(龍一)の取り分は残飯しかない」
という事を言い、名前のような善人では全然ないんだよね(・・)
そんな切人はどうでもいいのだが、マリアと龍一の対峙を凄く楽しみにしていたんだけどね。
最終的にはそれは無くなっちゃって、最終回はガッカリしたっけ(・・;)
こう言ってはなんだけど、作者はどうしていいのか分からなくなって逃げを打ったんじゃないかな~。
そう勘ぐりたくなるぐらい中途半端な終わり方だった(・・)
龍一は明らかに今までと違う反応を示すマリアに惹かれていたし、
マリアは龍一が想像するのと違う形で龍一に積極的に関わろうとしていた。
マリアが出てきた時点で龍一はマリアの存在感に勝てなくなっていたもんな~(・・)
最終回が残念であるけども、それだけ面白い漫画だった(^^)