~販売員さまへのメッセージです
大手アパレル会社を渡り歩き、3年前に独立してから全国の大型ショッピングセンターのアパレル店舗さまを中心に店舗コンサルティングに携わっております。
この3年間で約700店舗さまの店長・スタッフさまと対面コンサル、店舗VMD、接客スキルセミナー、人材育成を行い思うことを記しておこうと思い久々のブログアップとなりました。
今回は「心得」編・・・固い表現となりましたが、この心得ができている店舗スタッフはやはり素晴らしい販売員が集まっているお店なんですよね~。。
毎日売り場(現場)で頑張っていない人はいないです。
その頑張っている人たちに「ちょっとした心がけ」「ちょっとした努力」「ちょっとしたコツ」であなた自身が変わり、売り場がかわり、ブランド・会社が変わります
まぁ、どんな状況でも売り上げが伸びている・安定している店舗の共通項と思ってくださいね
①「いらっしゃいませ」は「ウエルカム」ではなくお客様へのメッセージです。
いらっしゃいませの一言を、何気なく言っていませんか
もしかして・・・「号令」のようになっていませんか
いらっしゃいませは、「そこにお客様がいらっしゃるのを認知していますよ。私、守屋と申します。お客様の為にここにいます。なにかお手伝いできることがあれば気軽に言ってくださいね」ということを伝えるご挨拶であり、メッセージです。
決して、「ウエルカム」ではないんですよね~。
魂のこもったひとことで、お客様に「この販売員は、私を受け入れる準備ができている」と感じていただくことがとても大事。
通路を歩いておられるお客様にも同じ思いをもって軽く会釈を!どんなお得意様も最初は店の外を歩いておられた一見様です。←ここ大事です
これを読んでいるあなたは頑張ってお声だししているんです。
でも頑張って声出ししていてもこちらの気持ちが通じないお声かけは体力消耗するだけ
お声がけ上手になりましょうね。
②よく観察しましょう。
どんなお客様も好意をもって受け入れましょう。
すべてのお客様を100%の好意と興味をもって受け入れ、よく観察しましょう。
「今日のブラウスとてもよくお似合いだな」「色白な方だな」「オシャレなネックレスをつけていらっしゃるな」「お子様連れでお子様のブランド袋を持っておられるのでもしかしてご家族のものをお買い物中かな」「カーディガンばかり見ておられるからもしかしたら冷房対策の羽織モノをお探しなのかな」など、お客様のgood pointと状況をパパパッと見つけることができれば、会話も弾みやすいです。
時々「接客マニュアル」というものが置いてあるお店(ブランド)がありますが、マニュアルどおりの対応では、お客様は心を開いて下さいません。
「今日ここに来て気分がよかった」「またこの人に会いたい」という余韻を持って帰っていただくことが、リピートにつながっていきます。
入店されたお客様が顧客様になっていただく、その最初にできることは「観察力を磨く」ことですよ~。
③売れないことを人・コトのせいにしません。
売上がなかなか伸びないときは、「商品が悪い」「天気が悪い」「場所が悪い」などと他責にしがちです。
それはあるかもしれませんが今すぐどうにもならない事で、バッドスパイラル(負の連鎖)に落ち込む最もよくない考え方です。
まずは、自分たちができていないことを探してみてください。
そのためには、店の外に出て、店舗を眺めてみるのがおすすめ。
お客様の動線からみてスタッフの立ち位置が悪くないか、スタッフ全員の立ち居振舞い・身だしなみは美しいか、ディスプレイは問題ないか、自分たちの商品知識が足りているか、お客様へのアプローチの回数はどうか、ストックへ入ってから商品をお出しするまで時間がかかってないかなど、自分たちで今すぐ直せることがきっとたくさんあるはずです。
見落としがちですが「掃除」は基本です。
特にストックは第二の売り場。引出し一つとっても定量、定位置、定方向を守ることで、素早いサービスに繋がります。
たくさん店舗を回りましたが、売れる店舗は必ずストックが整理されていましたね。
売り上げが好調なお店はストックも必ず美しいのです。
④販売員の生業ははあくまでもモノを売ることです。
一円でもお金をもらっているのであれば、あなたは「プロ」の販売員です。
販売員は、お客様に感動を(モノよりもコトを売れということですが、これも「モノ(商品)」がお客様の元へ届けなければ語った「コト」は成立しません)、会社に利益を与えられる人でなければなりません。
本部の人が、いかによい商品をつくり、優れたPRをしても、商品が売れないと意味がないのです。
販売員はそのブランドの最終ランナーとしてバトンを受け取り、お客様に商品を届ける人であることを忘れてはいけません。
「販売」を辞書でひいてみてください。「売りさばくこと」とあります。
接遇が重要視されていますが、接遇だけでなく物を売ることこそが販売員の大きな役目なのです。
あなたは会社の・ブランドの代表である事を忘れないようにしましょう。
⑤経験、知識、心を豊かにするものに投資をオススメします。
投資とは時間とお金を使うこと。
モノを買うことだけが、本当の投資ではないと私は思います。
私の場合、仕事がうまくいくための補助的な役割をしてくれるもの、コトに投資してきました。
例えば・・・洋服の素材やお直しの知識があったらお客様へより深いアドバイスができると思い、学生のころ勉強した洋裁を再勉強致しました。
美術・芸術・音楽・バレエ・スポーツ等々、一流の情報を得るためには、ジャンルを問わず、時間とお金の許す限り出かけていきました。
何故かというと・・・そこで得た知識や経験は、後々にお客様とのつながりとなり、何倍にもなって自分に返ってくるからです。
お客様とのコミュニケーションに役立つのは勿論ですが、今では仕事案件を頂くときのコミュニケーションに役立ってもいますし、何よりも本物の芸術に触れる事は心を豊かにしてくれます。
さらに「人」として磨かれますよ←ここ大事です
⑥大事なことは知性と感度を磨き続けることです。
つねに勉強が必要ですが、そう難しく考えないでくださいね。
お客様を喜ばせるために何をしたらよいかを考えて、ちょっとした学びを積み重ねて磨いていくだけでよいのです。