リングやネックレスなど、簡易アクセサリーにも宝飾されるダイヤモンド
ダイヤモンドの特別な屈折をより輝かせ美しく魅せるよう宝飾には必ずと言ってよいほどファセットカットされる
もはやダイヤモンドと言う鉱物加工の定石手法と言えるだろう
透明度の高い鉱物は世界的にダイヤモンドと同じようなファセットカットする風潮がある
翡翠やターコイズ、不純物が混ざり透明度の乏しい鉱物は光が通らなければ屈折しないのでファセットカットするメリットはあまりなく、ほとんどは丸みを帯びたカボションにされる
私が初めてカボション加工した石は河原で拾った何の変哲もない汚い石英
カボションに試みた石英が美しかった訳ではなくボコボコで不格好でもカボションを作れた達成感で感動したのを覚えてる
その後、ロッククリスタルクオリティの水晶をカボションに中を覗き込んだ際に惹き込まれ溺れてしまいそうな奥行きの深さを感じた
ファセットカットする為のファセター等の機材も一式備えてはいるが、繊細な作業に時間を掛けやっと作ったファセットだが同レベル、いや、それ以上、精巧にファセットされたルースがミネショや天然石ショップ等で500円程度で買えてしまう…
ぶっちゃけ愕然としやる気END
そしてある日、見てしまった
海外の工場で機械に複数セットされた個体が完全オートメーションでファセットカットされていた
おそらく水晶やCZ(キュービックジルコニア)だろうが一度に数百個のファセットカットが1日何個出来上がるのだろう…
そりゃあ500円で売れるわけだ
流石に超高価なハイクオリティな宝石はマンメイドされるとは思うがオートメーションは衝撃だった
私もファセットカットを身につける為に膨大な時間を掛けてきたつもりだが甲府の超一流の職人の技を直に見てその技術と歴史の重さを宿したカットルースの素晴らしさに感動した
マンメイドでも遠く及ばずまして機械にも…
孫子の兵法よろしく、相手と己を知るほどわきまえなければならないと痛感した
今では趣味や遊び程度にしかファセットカットはしないが、視点を変えてふと思う
ダイヤモンドをカボションにしたらどうなるんだ?
まぁありえない
10ct以上あるダイヤモンドのファセットカットなど酔狂を通り越した貴族の超道楽レベル
本物の天然ダイヤモンドのカボションは妄想しか出来ないが、実は現代ではシンセティック(合成)ストーンの精度は高くシンセティックストーンでは幾つか作って遊んだりして自己満足はしていた
やはり私はファセットよりカボションの奥行きや妖しさが好みなのだ
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前回のプレゼントクイズの詳細
二種のルースの答え
薄白ピンクのルースは『スターローズクォーツ』
紫は『合成マゼンダサファイア』
(シンセティックサファイア)(合成コランダム)
近かったらオマケ正解の予定でしたが、当選者なしでした…Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
いささか難しかったかな…
でも意地悪ではなくガチでプレゼント予定だったので勘弁してくだされ
合成ルビーやサファイアはベルヌーイ法という技法で生成され本物と同じ組織を持つ
これはこのままの厚みだと色味的にはヴァイオレットもしくはパープルサファイアに区分されそうだが少し薄くして可視光線の透りをあげると赤味を帯びマゼンダに近くなる
合成コランダムなので当然 硬度はダイヤモンドに次ぐ 9と言う数値で硬いが、このブログで何度も言っているが石材加工においてのモース硬度は私からすれば机上論にしかならない
カットも成形も糸魚川翡翠の方がよほど苦戦する
途中まで艶出ししたのだけどあと数工程で仕上がると言う直前に私の中の邪鬼が現れマットに変更
カットも成形も糸魚川翡翠の方がよほど苦戦する
こんな馬鹿な加工する奴はいない と言わる破天荒は好きだが、何よりも光が篭りボンヤリしたカボションが何とも好きなのだ
コランダム(サファイア、ルビー)なので紫外線でこうなる
光源の種類でなんとなくカラーチェンジする
面白い作品になったかな(・∀・)
光源の種類でなんとなくカラーチェンジする
面白い作品になったかな(・∀・)