リリアンヌの小説ブログ

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第105話 明日馨の兄

ーゲストルームー

「なっ、アイツ、理事長の血縁者 
   だったのか!」

「しかも、この学校への
   勧誘とかスゲえな」

「ああ」

「ん?誰か入ってきたみたいだ」

ー超VIP専用応接室ー

「全く、昔と変わらず頑固だね。」

「馨、どうしてここに」

「あとは僕に任せて仕事に
   お戻り下さい、父さん。」

「・・・・・、分かった」

バタン

「さて、久しぶりだね奈々。
   何年ぶりだろうか?」

「さあ?覚えてないですね。」

「会いたかったよ?奈々」

笑顔で馨という人物は言う。
花野もそのとき笑顔だったが、

「私は、2度と会いたくなかったです。」

「相変わらず、奈々は僕に対して
   ツン全開だね」

「ははっ、何のご冗談ですか?
   好きでもない人にデレはもちろん、
   ツンすら有りませんよ。」

「相変わらず冷たいね」

「先程も言った通り、
    生憎、私はあなたが好きではないので。」

「ま、そんなところも可愛いけどね」

「え?」

ぐいっ、

「キャッ!」

ぎゅー

馨は奈々の腕を引っ張り抱きしめた。

「何するの!?」

ーゲストルームー

「え?ちょっと、あいつ」

「抱き、しめてる?」

「おいおい、どういうことだ??」

ー超VIP専用応接室ー

「奈々が悪いんだぞ?
   僕のこと嫌いって言うからぁ」

「本当のことを言ったまでですっ!
    ていうか、さっさと離して!!」

「嫌。好きって言うまで離さない♡」

「ふざけんなっ!この変態シスコン野郎!!」

「ちょっと、見ないうちに口悪くなったな?
    駄目だぞ?年上にむかって
    そんな口聞いちゃ」

「うるさいっ!そういう説教は
    変態を無くしてから言え、馬鹿!!」

「え〜?僕、奈々より頭良いけど」

「そういうことを言ってるんじゃない!
    離せったら、離せぇぇぇっ!!!」

「だから、好きって言ったら
    離してあげるって言ってるじゃん。」

ーゲストルームー

「すっげぇ、暴れてるな」

「超、騒いでるし」

「あいつ、自力で抜け出せねーのか?」

「ああ、無理だね。
    相手が馨お兄ちゃんだから、
    奈々ちゃん、馨お兄ちゃんには
    勝てないんだよね〜。」

「ふーん。って、え!?」

声のした方を振り返ると山吹がいた。

「よう、明日馨。お前も来たのか」

「うん、ちょっと気になってね。
   あーあ、またお兄ちゃん奈々ちゃんに
   セクハラしてるのか・・・・・。
   止めてこないと。」

「え、どうやって?」

「えっと、確か・・・・。あったここ!!
    ここから行けるんだよ。応接室」

俺たちは秘密の抜け道?を通って
応接室に向かった。

ー5分後ー

「着いたよ!この扉の向こうが応接室」

「早くねっ!?」

「何てったって、秘密の抜け道だからね」

ー超VIP専用応接室ー

「離せっつーの、このど変態ぃぃー!!!」

「もう、良い加減に言えば良いのに」

ガチャっ

「「え?」」

「もう、お兄ちゃん!
    駄目でしょ、奈々ちゃんに
   セクハラしちゃ!!」

「明日馨?」

「明日馨ぁぁぁ!」

がばっ

「わっ!お兄ちゃん、良い加減にしてよ」

「なんか色々と変な兄貴なんだな」

「みたいだな・・・。」