カラダがカレーを欲していましたが、とてもとてもとても疲れていて、本当に食べたいと思う「桃のチャツネ」を使った夏野菜と鶏肉のカレーを作るのには気力が足りず、駅前の牛丼チェーン店に「ごろごろ煮込みチキンカレー 」を食べに行くのも憚られました
ご飯を炊くほどには気力が残っていたので、レトルトカレーで手を打つことにして、スーパーマーケットへ。いつの間にか取り扱うレトルトカレーの種類は増えていて、なかには千円近い値札をつけられたものまでが陳列されていました
誘惑をかわし、かわし、かわし。
手に取ったのは、税込み 95円の品
ン年前か、はたまたン十年前か、それは秘密ですが、海水浴に行って始めて食べたレトルトカレーのマズさは強烈でした。
レトルトカレーは一生食べない。
と、心に決めるほどに。
その後、みかんの記憶は「思い込み」だったことがわかります。
後に考えれば、幼いころは必ず車に酔ったみかん。延々と車に揺られ、海についたときには激しい車酔いに襲われていたはずで、そんなときに食べたものが、たとえ大好物であったとしても激マズだったに違いないのです
レトルトカレー、恐るべし。
に評価は変わっても
二度と自分では作るまい。
とは思えませんでした。
過去にみかんは、冷凍チャーハンたちと熾烈な戦いを繰りひろげ、ついには
チャーハンは二度と自分では作りません
と誓約書を書いたとか、書かなかったとか
400円以上はするレトルトカレーの「よこすか海軍カレー」だとか、
600円はする、みかんが最近食べたいカレー No.2 の「桃カレー」だとか、
それ以上する、みかんが最近食べたいカレー No.4 の「飛騨牛カレー」
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を食べたとき、みかんはどう思うのでしょう?
敗北を認めるのでしょうか?
否。断じて否。
そもそもみかんは、40種類近くのスパイスを揃えるようなスパイス好き、なのです。そしてそれは、なおも増殖を続けています。
そんなことになろうものなら、強敵(注1)である「カレーの壺」に顔向けできなくなります。
(注1) 強敵と書いて「とも」と読む。
そもそも、
たちのぼるスパイシーな匂いのなかでワクワクしながらつくる
という作業は、みかんには
カレーをいただくための儀式
なのです。
別に何時間かかろうとも、たとえどんな味にできあがったとしても、咎めるものがいないお気楽なぼっち飯だからこそできることですが、たとえばレトルトカレーだったとしても、儀式を欠かすことはめったにありません。
なんらかの方法で温めなければならないのなら、みかんは匂いのたつ方法で温めます。
トマトジュースを加えてみたり、ココナッツミルクを加えてみたり。
どうせなら野菜も入れちゃおうか、とか。
なすを焼いて、
トマトジュースを入れて、
レトルトカレーを絞り出して煮詰めて、ガラムマサラを振って、チリパウダーかカイエンペッパーで辛さを調整して、
トロンとしたら、できあがり。
いただきまぁす
えっと。
「カレーの王子さま」や「カレーのお姫さま」が無性に食べたくなったりすることがある
のは秘密です。