八徳山八葉寺は、天平8年(736年)に行基の開創と伝えられる古刹で、播磨六山の一つであり、NHKの朝ドラ「ごちそうさん」のロケ地にもなっている。
平安中期に「日本往生極楽記」を著した慶滋保胤が出家して寂心と名乗り、堂舎を建てたことで知られる天台宗の寺院である。
寂心は書写山円教寺を開いた性空上人と親交があつく、寂心が沐浴する湯釜が欲しいと思っていたところ、ある日、それと察した性空上人から湯釜が届けられたという逸話が残っている。
その湯釜は現在も本堂奥の奥の院に安置されている。
本尊は十一面観音、奥の院は鎌倉時代、奥の院厨子は室町時代のものであるとされ、県指定文化財に指定されている。
また、この寺は、播磨路で一番早い鬼会式(鬼追い)で知られている。
鬼追いは、毎年1月7日に赤鬼と青鬼が息災延命、五穀豊穣の願いを込めて踊る。
その他に西日本でも有数の子安の木の群生地でもある。
◆天台宗八徳山八葉寺
兵庫県姫路市香寺町相坂1066
TEL:079-232-0349