おばさまは、頑固。


気を使うくせに、気が利かない。


困った人です。

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突然の同居に、気持ちが休まることがない家族。


おばさまも、きっと気を使うばかりの毎日で

肩身の狭い思いをしているのかもしれないし。



「お互い、息ぬきをしないとね。」



という判断のもと、ヘルパーさんに相談して、


月に一回、お世話になっているデイサービスにての外泊、

ショートステイをお願いすることにした。



「あぁ、久しぶりに外食できる。」


「時間を気にせず外出が楽しめる。」


「日曜日、おばさまのために早起きしなくて済む。


「旅行にもいけるね」



家族のそれぞれが、


おばさまが来てから我慢していたことができると喜んだ。


月一回の楽しみができることで、

一緒に暮らすという心の負担もちょっとが楽になる。



私自身、安堵の気持ちをかくせない。

それ以上に、母は喜んでいた。

母がいちばん気苦労をしていたから。



申し込みは3ヶ月前にしないといけない。


早すぎる予約だ。


だから、なおのこと待ち遠しい楽しみになった。


私たち、家族側にしてみれば・・・。




おばさまもきっと気が晴れるだろうと思い込んでいた。


それが、おばさまにもいいことだと信じていた。




お互いが日ごろ溜まった、心の疲れを癒し、

リフレッシュして、また向かい合う。




すばらしい決断だと思った。



正直いうと、二泊してほしい。

だが、遠慮して1泊にした。


やっぱりどこかに罪悪感があることはぬぐえない。




そして、ショートステイがひと月後に迫ったある日、

ヘルパーさんから電話があった。



「ショートステイは嫌だとおっしゃっています」



それも頑なに拒否をしたらしい。




「・・・・・」




唖然として・・・何も言えず、




ただ、



ただ、



落胆した、家族。




私たちが身勝手なのか、

おばさまがわがままなのか・・・・。



どうやら、おばさまは自分が邪魔扱いされていると感じたらしいのだ。



「・・・・」



何も言えない・・・私たち。




一気に閉ざされた、私たちの楽園。




「ちょっと、気を使ってほしいな」




と思う気持ちって、やっぱり私たちのエゴなんだろうか。


たぶんエゴだ。



だけど、息が詰まってはどうにもならない。


だって、身内じゃないんだものと一人がいう。





解決策を、考えることにして、



ショートステイのキャンセルはまだしていない。



いかにして、おばさまに「うん」といってもらえるか・・・。



我慢するべきか、貫くべきか・・・・。



家族は思案にくれている。