おばさまは、耳が遠い。
94歳にもなれば当然なのだが、
コミュニケーションをとるのもひと苦労。
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今朝も、朝早から、
「今日、行く日かぁ~?」
デイサービスに行く日なのか確認をしてくる。
これはほぼ毎日のこと。
ボケ防止のため、カレンダーを渡して
毎朝、ペンでチェックするように教えているのにすぐ忘れてしまうようで、
今日が何月何日だとか、曜日がすっぽ抜ける。
だから、毎日同じ質問をしてくるので、毎日答えてあげないといけない。
それも朝から。
普通のトーンでは聞こえないため、声を張らなくてはならないのだ。
朝から声を張るのは相当つらい。 (-。-;)
なので、寝起きが悪いときは、こっそり起きてリビングでひと息ついてから
気合を入れて、おばさまの部屋へ行くことにしている。
しかし、今朝のボケ具合は、ひどかった。
「今日は9月1日やねぇ。」 ( ゚ ▽ ゚ ;)
・・・・ 寝起きに、この質問、
大声での返答は、非常につらい。
「ちがう、10月2日」
「・・・・」 (聞こえてない)
「10月2日」
「カレンダー見てきてくれるか?」
「10月2日っ」
「へっ?」 (聞こえたか?)
「○○ちゃんも、わからんか?」
「10月2日!!!」
「へぇ?」 (うれしそうな笑顔で聞き返す)
「10月ふつかぁ!!!!」
「そうか。もう10月か」
「朝起きて、いつやったかいなぁと
そこらじゅう探してたんや。」
「そこらじゅうって・・・」 (*_*)
「そうかぁ、ほんならよかった。」 (満面の笑み)
「で、今日は行く日か?」
「・・・・」(ため息がでる)
「違うぅぅぅぅぅ!!!」
頭痛がおきた。
これは、やばいと思ったので、部屋から出ようとすると・・
背後から、
「今日は、雨でうっとおしい天気やなぁ」
毎日天気の話をしてくる。
「う、うん、そうやねぇ」
がぁん がぁん (頭痛がひどくなる)
こんなふうなやり取で、
おばさまとの一日はスタートするのである。