前日の満月の話をしたら、

知人が同じような写真を送ってきた。

夜と朝の間(あわい)の、

白銀の円球が浮かんだように漂う月。

ああこれも朝の始まりを報せる明けの満月(写真)だね。

 



薄ぼんやりした沈黙の空に、

夜の気配を少しばかり残して。

早朝の風は冷たく、

朝露に目覚めた鳥の声もまだ眠いのか頼りないのだろう。

日本全土が順次目を覚ますその前の一瞬、

遠くの月だけが俯瞰(ふかん)するように地球を、

この地上を見てござる。

その明光は消える前にいっそう輝き、

眩しくなるんだろうか。

届いた写真を見ながら想う。

こうして心が新たなら、

充溢した朝を迎えられるだろう。

この白い月はやがて青い空に同化しても、

消えることはない。
 

 

     by 啐啄(そったく)童子

 

今までも、そしてこれからも足あと
  希望の光晴れを心に抱きブーケ1前に進む マルクワークス山越