宇和インターを下りて国道56号を宇和島方面に五分も走れば、
法華津峠展望台の標識が確認できる。
急がない旅ならそれに従い、
法華津峠(写真)の旧道を走ってみようかと。
洋裁の運針のごとくクネクネと、
曲がりくねった雑木林や杉桧林をゆっくり進めば、
若葉の繁る隙間から青空や宇和海が開けてくる(写真)。
そして山肌には白い花の群生。
車を停めてよく見ればアヤメによく似たシャガの花(写真)。
湿った森林に生息する白い花は誰を待つやら来ぬ人を、
待てば峠に日がくれる。
あのカーブを曲がったら、
突然姿を現しそうな(写真)。
そんな気がして今日も待ち続ける。
思い出の白い色はあの日別れたあの人の、
紺のスーツにのぞくワイシャツの色。
白い花は今年も咲いてなおも待ちわびて。
by 啐啄(そったく)童子
さあ春の日差し に 歩き始めよう
胸 に希望を 両手にパワー を トライ