やりきれない気持ち | Cafe de himawari

Cafe de himawari

皆様 今日も一日 ごきげんよう。

今日はシリアスな出来事を話します。

昨夜 ジュニアとキンダーから
エレメンタリー、ミドル、ハイスクール
そして 大学まで同じ学校に進んだ
幼馴染みの仲良しのC君が亡くなりました。

享年19歳

今朝のニュースでも大きく報道されたのだけど
私達は今更ながらフードアレルギーの恐ろしさや
人々の温かさや冷たさ、
そして ご家族や友人達の彼への愛情や心の葛藤
社会の厳しさを痛感させられました。


私は彼を知るまで
ピーナッツアレルギーなんて どうって事ないわ、
むしろ 
少しずつ食べて慣らして行き体を鍛えるべきでは?
なんて思ったものでした。

だけど
ピーナッツの匂いだけでも反応して呼吸困難に陥る体質って
本当にあるのですね.

そう C君はシビアなピーナッツアレルギー。
これまで何度
救急病院のお世話になったことやら。

それで 
彼の両親は あらゆる場所に出向き講演会を開き
必死の思いで
我が子やアレルギーの恐ろしさについて説明して来ました。
高校生まで彼の母親は毎日 学校にも付き添い
彼が口にする物をチェックしました。

それで遂に学校や市の教育委員会を動かせ
今までの彼の学校では
全ての先生や生徒や父兄が協力し
学校内ではピーナッツ製品の持ち込み禁止!
そして 
カフェテリアからもピーナッツ製品は姿を消しました。

でも 中には特別な一人の生徒の為に
そんな事は出来るかとばかりに
「アレルギーの生徒は皆 撃ち殺せ」とまで言った
心なき教育委員会の役員も居たと
ニュースには載っています。

それでもC君の幼馴染達は いじめから彼を守り
いつも 励ましていました。

そんなC君も やっと大学2年になり
自分で「これはピーナッツが入っていないか」を
チェック出来る様になり
ご両親も少し安心されていた事でしょう。
C君は常にアナフィラキシーショックに
一時的に有効なエピペン(Epinephrine autoinjector)を
持ち歩き
自分で自分の体の安全を守れる様になりました。

彼は小さい時から可愛くて思いやりがあり頭の良い子でした。
大学もスカラーシップで無料で勉強出来るはずでした。
人の為にも自分の為にも
将来医療関係の道に進みたい希望を持ち
ジュニアとも同じ校舎で時々会って話したと聞いています。

ところが大学に行くと
他の高校や他州からの生徒がほとんどのマンモス校になり
彼も彼の体質を深く知らない新しい友人が沢山出来ました。

アパートから通ったり寮生活の生徒も居ます。
そんな大学近くのアパートに住む友人宅で
6日前 持ち寄りパーティーが開かれました。
バラバラに置かれたクッキーは
パッケージの成分表示が無いので
ついつい手が延びてしまったのでしょうね~
突然 体調に異変を感じたC君は 
その場のムードを壊さない様に そっと車に戻り
エピペンを使い自らの運転で病院に走ったそうです。

だけどエピペンを打っても
30分以内に処置しないと危険な状態になるそうで
彼は病院の駐車場で力尽き倒れ病院に運ばれた時には
既に脳死状態に陥っていて
危篤のまま5日間 呼吸器で何とか生きていられたとか
もう この時点で生存率2パーセント。
生き返っても もう元の状態には戻れないでしょう。

昨夜C君の両親は呼吸器を外す決断をしました。
ツイッターはC君の今までの親友達のコメントで溢れ
誰もが悲しみに包まれました。

大人になると
もう親が子を守る範囲が広すぎて手が届かなくなります。
ご両親は本当によく頑張ったと思います。
私達も 
あのクッキーさえ食べなければ元気だったのにって
悔やまれるけれど
今の世の中
ピーナッツが入っていない食品なんて探すのも大変でしょう。
きっと いつか こんな事態が起こる事と
ご家族やみんなが覚悟していたでしょう。
だけど
それでも必ず助かると信じてもいました。

ニュースには 今でも楽しそうに微笑んでいる
金髪で色白で可愛い
幼い面影あるC君の写真が載っています。

ジュニアは事件が起こる1週間ほど前
クラスでC君に会って
「彼は元気そうだったよ^^」って喜んでいたばかりなのに
ジュニアは昨夜 自室にこもり
目を真っ赤にしていました。
この やりきれない出来事で
ジュニアは きっとC君の分も同じ志で頑張る事でしょう。

C君、今度はピーナッツを食べられる
丈夫な体になって
もう一度 
君の両親の子として生まれて来るのよって切に祈ります。
合掌