今までも葬儀に参列されていただく機会は何度もありましたが、今回最愛の父の葬儀というものを経験し、はじめて知ったことがあります。


それは、礼儀とかそんなのはどうでもよくて、父のために集まってくださる、そして父へ気持ちを伝えてくださる、その気持ちが遺族にとっては本当に嬉しいのだということ。



告別式当日に訃報を知り、終わり時間ギリギリに私服で駆けつけてくれた方


火葬場は親族のみと知りながら、居ても立っても居られないと火葬場まできてくださった方


亡くなったあとも父のLINEに毎日毎日「寂しい」と送ってくださる方


父が亡くなる前日、病室には入れないと知りながらも車で5時間の距離を駆けつけれくれた方



文字だけ見ると一見「マナー違反」に感じるようなこともあるかもしれないのですが、どれも本当に、心から嬉しかったんです。


「父がいなくなることを悲しんでいるのは、私たち家族だけじゃないんだ」ということが、何よりの心の支えになりました。


その他に、かけていただいて涙が止まらなかった言葉があります。


「来世でも必ず出会いたいです」


「認知症になったって、一生お前の誕生日だけは忘れないからね」


告別式のさいごのお花入れの時に、父の部下にあたる方と、親友が父にかけてくれた言葉です。


書いていても涙が止まらなくなるくらいに、ありがたい言葉でした。



今まで私は、お葬式に参列するとき、「お香典袋の書き方」とか「ご焼香のやり方」とかそんなことばかりを気にして、ちゃんと心から最後のお別れをできていなかったように感じます。


葬儀から帰ってからやっとその方の死を実感して、涙がとまらなくなる。

そんな体験を何度もしました。


お葬式の本当の意味。

さいごのお別れに必要なのは何よりその方への感謝の気持ちなんだということを知りました。