ありがとう | 海賊船音楽班の行進曲。

海賊船音楽班の行進曲。

気まぐれで思ったことをもそもそと書いてく。よ。




3日前に大好きな友達が天国に
行きました。

その子元々病気持ちで。

病名を知ったら何も口を出せなくなる
程の病気でした。


あたしは去年の春、部室で初めてその子と出逢った。

すごくはっちゃけててぶっ飛んでる
キャラだった←

でもどこか不思議というか、表には
出してない一面がある子だと思った。


その予想は的中した。

夏に入る少し前、放課後に二人で
廊下を歩いているとき。

病気の事をカミングアウトされた。

今でもよく覚えてる。

『うち病気持ってるんやて。
難しい漢字一文字の病気。』

まさかと思った。

わざと予想とは違う病気を口に
出してみた。

でも、本当に予想していた病気だった。

認めたくなかった。

でもそれは事実。

その子の病気を知ってる生徒はあたしを
含めて三人。

中でもあたしに一番に教えてくれた。

その時は何であたしなんかに教えて
くれたのか分からなかったけど、きっと
「この子には言っても大丈夫だ」と
思ってくれたのかも知れない。


それから数日後、その子と他の友達と三人で初めてカラオケに行った。

始めにマイクを持ったのはその子。

千本桜を歌った。

いつものキャラからは想像してなかった
歌声で驚いた。

お世辞無しできれいで透明感のある
声だった。

いつまでも聴いていたくなるような本当に好みの声。

その声で、ボカロの「心拍数#0822」を
歌った。

初めて聴いた曲だったから歌詞の意味を
全部理解は出来なかった。

けど、鳥肌が立った。

涙が出そうになった。

その子の十八番で歌いなれてるから、
とかじゃなくて本当に身体が震えた。


夏、部員全体でコンクール曲を練習している時。

その子がうとうとしていた。

薬の副作用だった。

それを知らない人たち、先輩は少し
嫌そうな顔をした。

けど、あたしにとっては病気の事を実感
させられた瞬間。

正直、その先輩に対して腹が立った。

でも何も言えなかった。


夏休みの合宿前、医者の指示でその子が
少し部活を休んだ。

「今休んだら合宿に参加していいって」

嬉しそうに話していた。

合宿では隣の布団で寝た。

……と言ったら嘘になるかもしれない。

正しくは、夜中の3時過ぎまでお互い
寝れず喋ってた。w

その子は「リツコ」あたしは「クマ吉」
と名前をつけてる縫いぐるみや抱き枕を
抱えながら。

そんなん持ってきてるのあたしら
だけやったなw

朝リツコと一緒に敷き布団の下になって
寝てるその子を見て驚いた驚いた。←


あたしの学校には普通科と商業科が
あって、二年になったときはさらに
コースが別れる。

あたしとその子は普通科。

普通科の中でも一つ特別なクラスが
ある。

「〇〇大コース」と言おうか。

この高校は、〇〇学園のうちの一つ。

そして、その学園の中の大学を目指すと
いうもの。

その子はこのコースを目指していた。

「一緒にこのコースに入って同じ
クラスになろう」って。

一年生の時は隣のクラスだったから、
同じクラスになりたいって。

嬉しかった。

あたし自身行きたい大学とか決まって
ないし、このコースに入ったからと
言って必ず行かなきゃいけない訳じゃ
ないからこのコースに決めた。


9月(多分)色んな高校の吹部が集まって
演奏する大きな会があった。

そのパンフレットでは、一つの高校に
つき一ページの半分で曲や高校名などを
書くスペースがあった。

ただ書くだけじゃつまらないから、
誰かデザインをしてくれと部長さんから
言われた。

あたしもその子も絵を描くのが好きだったから、迷わず二人で立候補した。

それからは数日間、二人で部室(器楽室)を
抜けて音楽室で絵を描いたり色々案を出しあった。

……と真面目にする事もあまりなく、
話して過ごした。

先生から特別にお菓子を貰って、
ジュースも買いに行って二人で分けた。

でもあたしらは優しいから、←
他の友達ともお菓子を分けた。w


10月頃、二人で名古屋に行く計画を
立てた。

でもその日に二人とも同じ用事がかぶってしまった。

でもその子は「絶対この日!」と
曲げなかった。

あたしはその気持ちに負け、無理矢理
名古屋行きの予定を押し通した。

名古屋では駅で迷いまくったり
建物の中で迷いまくったり
何度もコスプリを撮ったり
市内で迷いまくったり
スタバのマンゴーティーに感動したり
どのバスに乗ればいいかry

迷いまくったけど最高に楽しかった。

その子が好きなアニメのコスプレを
してる人を見つけて、初対面だったけど
話しかけたら一緒に写真が撮れて嬉しそうだった。

その子と名古屋に行ったのはこれが
最初で最後だった。

無理矢理でも行って本当に良かった。


11月頃、学校祭があった。

吹部はオープニングでステージ上で
演奏する。

演奏後、一番後ろの席に戻って行って
ニヤニヤしてみたり。

一日目はバザーで、部活の子とかクラス
の子とかも一緒にぞろぞろとまわった。

前半はその子と手を繋いでデート気分。

二日目はステージ発表だったけど
長すぎて途中で飽きた。←


学校祭の次の日は振替休日だったけど
学校近くのショッピングモール(…と言っていいのか)に数人で演奏しに行った。

終わってから、少しの間自由時間が
与えられた。

その店の中に某31のアイスクリーム店が
あった。

男子が3、4人までなら奢るという事で
じゃんけんしたけど見事に二人とも
負けた。

別にそこまでアイスに執着してないので
適当に二人でぶらぶらすることにした。

その日はお揃いの髪型で上機嫌で
手を繋いでプリを撮りに行った。w

「これなら負けて良かったねー」
なんて言いながら。


このくらいの頃、修学旅行先を決定。

うちの学校では沖縄かベトナムで
選べる。

その子は沖縄を希望。

あたしは用紙を出してなかったものの、
クラスの子に押し通されてベトナムに
しなければいけないような感じだった。

その事を伝えると一気に冷たくなった。

それであたしはどっちが大事か、と
言ったらおかしいけどその子の大切さに
気付いてすぐに沖縄に変更した。

その事も伝えながら謝ると、
許してくれた。

本当に変えて良かったと思う。

もうこんな思いはさせないように
しようと思った。


完全に冬になり、アンコンが近づいた。

でも、その子は休みがちになり、結局
大会に出ることはなかった。

あたしの前では「辞退する理由ができたwやったねww」なんて言ってたけど絶対辛かったと思う。

そして、あたしはこのアンコンの時に
体調を崩して自分のパートの曲が出来ず
自信が全て無くなった。

本気で部活を辞めることを考えた。

けどその子が「まーちが辞めるならうちも辞める!」って。

そんな事言ってくれたのはその子が
初めてだった。

結局、その時は辞める事なく終わった。


そのくらいの時、初めて二人で映画を
観に行った。

けど映画まで時間が余りすぎたから、
座るスペースでポップコーンを食べて
色々喋った。

でも多すぎて結局食べきれなかった←

映画のラストでのあの子の興奮の仕様w

キュンキュン出来て良かったってw


あたしはあまり人のブログとかチェック
しないんだけど、ふと思い立って
その子のブログを見てみた。

ここまでは書かなかったけどその子には
昔からの大切な友達、「愛方」という
存在がいる事を知っていた。

過去の記事は愛方さん中心。

でも一番最後の記事に愛方さんは勿論、
中学の時のいつめん、そしてあたしを
信じてるって書いてあった。

「またいつめんや愛方と遊びたいし
まちことも打ち上げしたい」って。

「そこの所の深い絆があるから簡単に
入ってこようとしないで」って。

愛方さんには敵わない事は知ってた。

あたしなんかが入り込めるような
関係じゃないって。

でも、その数少ない信じてる人に
あたしが入ってた。

泣いた。


年が明けて、二人で何度目かのカラオケ
に行った。

これで一緒に遊んだのは最後だった。

あたしはDSiLLでうごをしている。

そこで、カラオケのメモを投稿したいと
言うことでデュエット、おふざけそして
心拍数#0822を録音させて貰った。

その中でもその子が好きなアニメの歌を
投稿した。

一番その子らしさが出てると思って。

何でこんな衝動になったのか自分でも
分かってない。

でも本当に良かったと思う。


しばらくしてその子が入院した。


二月には吹部で演奏会があった。



実はこの頃、退部届を出していた。



でも、先生にせめて「上からマリコ」

のダンサーをして欲しいと頼まれた。



その子は麻里子様が好きだった。



そんな事で、断りきれずやる事に。



大勢の前でヒラヒラな格好をするのは

心が折れかかったけど頑張った。



その子と同じクラスの男子もその格好

してたし。←



そこでは演奏はしなかったものの、

舞台裏で聴いてるとまたやりたくなって

しまった。



あの先生、嵌めやがったな。




入院してから、いつか戻ってくるって

自分に言い聞かせてた。


でももう学校に来る事はなかった。

入院先を、病気の事を知ってる人にだけ
教えてくれた。

でも結局予定が重なったり、
自分自身も体調が悪くなって
お見舞いに行けなかった。

会いに行けなかった。

前にその子がお揃いのピンキーリングを
くれた。

お金を払おうとしたら「今度はまーちが
買ってくる番やぞw」って。

あたしはお揃いのブレスレットを買った。

でも本人に生きてるうちに渡すことは
出来なかった。

ごめんね。

会いに行けなくてごめんね。

ブレスレット渡せなくてごめんね。

ごめん。

寂しかったよね。

きっとあたしの寂しさなんか比じゃなかったよね。

それなのに、こんなあたしを信じて
くれてありがとう。

愛してくれてありがとう。

出逢ってくれてありがとう。


修学旅行にはリングとブレスレットして
行くから一緒に行こうね。

交換したまま忘れてはいてるスリッパも
大切に使うね。


本当に大好きです。


今までありがとう。


だからそっちで



ゆっくりしていってね。