今日の午後、久しぶりに乗馬クラブに行った。


よく見かけるメイドさん連れの家族も来ていた。

そのメイドさんとは話をしたことはないけれど、目が合うと笑顔を交わしていた。

今日は、雇い主が座っている所から少し離れたところで、彼女が男の子の面倒をみていたので、話しかけてみた。

挨拶を交わして、

「どこの出身?」「ここにはどれくらいいるの?」と聞いただけで、ほんの1分も経っていないところに、

雇い主の女性が大きな声で怒鳴りながら私たちの方に向って歩いてきた。

ヒステリックに彼女に向って怒鳴り散らす。

おそらく、私が彼女の方向に歩いていくのを見られたんだろう。

私がいくら、「ごめんなさい。私が話しかけたんです。同じアジア人なので話がしたかったので。」と言っても、私の話などまったく無視で、彼女に怒鳴り続ける。

怒鳴られる理由などまったくない。

私達が話をしている間に男の子はすぐ近くで遊んでいたし、危険なことは何もしていなかった。

要するに、私が彼女に話しかけたのが気に入らなかったんだろう。

彼女の大声を聞いた旦那が飛んできて、

「ごめんなさい。うちの妻は日本人なんだけど、同じアジア人だから彼女と話がしたかったんです。」

と、言ったら、その女はコロリと態度を変えて、

「いいの、いいの。気にしないで。」とニッコリと言い、

「あなた日本人なの?」と、私に聞いてきた。

何なんだ、一体!!!

さっきまで私の話なんて全く聞いてくれなかったのに・・・

おそらく、私のことをメイドさんたちと同業者だと思ったんだろうな。。。

だから、話も聞いてくれなかったんだろう。

自分のせいで彼女が怒られているのに、何もできない自分が悔しくて仕方なかった。

そして、旦那が来たら急に態度を変えられたことにも、恐ろしいほどの怒りを感じた。


以前、同じように、退屈そうに座っていたフィリピン人のメイドさんにも話しかけたことがあったけど、

彼女も雇い主の目を終始気にしていたっけ。

彼女達が働いている最中は、ほんの少しのおしゃべりも許されないのか。

なんかおかしくないかい?

金持ちのアラブ人女性達よ!!!

今日のその女は、子供は4人しかいないのにメイドさん2人も雇っていた。

馬鹿だよ、馬鹿。

子供4人をメイドさんに面倒見てもらって、自分はぼーっと座ってるだけなんて、あんた一体何のために生きてるの、と、聞きたくなる。


いくらメイドとして雇っていても、人権侵害のようなことはしてはいけない。

ほんの少しの立ち話をすることも許されないなんて聞いたことない。

それも人前であんな風に怒鳴り散らすなんて酷すぎる。

厳しくしないとなめられるとでも思っているんだろうか。

あんな親に育てられたら、いくら経済的に裕福な環境にあっても、子供はまともには育たないだろうな。

いくら上流社会で生きてても、綺麗な格好をして裕福さをアピールしても、人間として下劣な事をしていちゃあ、生きている意味なんてないんだよ。

誰が彼女にそのことを気づかせられることができるんだろう。。。


国籍、血筋、財産、学歴。

こんなもんで、人間を評価するなよ!!

こんなもんで、自分がえらくなったなんて思うなよ!

こんなもん、すべて飾りに過ぎない。

はりぼてになっている人間がいかに多いことか。

社会的地位だけで人間を評価することほど恥ずかしいことはないよ。

上流社会で生きるんなら、それにふさわしい人間になれよ。

ああ、これが今日のあの女性に言えたらどんなによかっただろう。

今でもあの金切り声が頭の中に残っている。


この国はこれからも決して発展することはないだろう。

上流社会では、高いレベルの教育を受けられることができても人間的には未熟であり、

中流、下流社会では、人間性は良くても、教育を受けていないため常識に欠ける。

どこの国でも格差はあるものだけど、この国ほど格差が激しい国は見たことがない。


何があっても、この国に永住することは絶対に無い。

残念だけど、やっぱりどうしてもこの国を好きになることができない。。。




















































今日の朝、おしゃべり娘がとんでもないことを話してくれた。


「昨日、おばあちゃんに、‘どうしてあなた達はオーストラリアに帰るの?ずっとここにいればいいのに。’と言われたから、‘お母さんがここでの生活が嫌いだから。疲れているんだって。’、って言った。」


う~わ~。なんてことを言ってくれたんだ~~~!!

本当のことだけど、それは言っちゃあダメでしょう。

でも、子供にはそれは通じない。

私はまた失敗を犯してしまった。

以前も、大嫌いな長兄の嫁の悪口を娘の前で言っていて、

娘は当の本人に

「うちのお母さんね~、貴方の事が嫌いなんだって。」と、告げ口をして大事になったことがあった。

あのときから人の悪口を子供の前で言うことは気をつけていたけれど、

まさかこんなことまで人に言うとは思わなかった。

娘は私が思っている以上に私のことを観察し、私の言うことを聞いているのだろう。


ああ、でも怒るに怒れない。

本当のことだから。

今まで、「ここでの生活はとっても楽しい。」と、義家族に聞かれるたびに言い続けていたけど、

それももう嘘だとばれてしまったなあ。

でも、彼らなりの親切で私をもてなしてくれているというのに、本当のことなんて言えるわけない。


娘はここに来てから失言が多すぎる。

これ以外にも、私と旦那がけんかをしたら「お父さん達が喧嘩をしていた」とか、

「お母さんは家でコンピューターばかりしている。」とか、

とにかく家で見たこと、聞いたことを義家族の家に言って話すのだ。

「恥ずかしいから、家のことを話すんじゃないよ。」と言い聞かせても、その場で「はい」といい返事をしたあとは、

同じことの繰り返し。


はあ~~~~。。子供ってみんなこうなんだろうか。

自分の娘のはずなのに、なんだか小さな小姑がいるような気がする。

ま、でも、娘のいい所(!?)は、ちゃんと自分が話したことを報告してくれることだ。

結局どこにいってもおしゃべりをするのが好きなんだろう。

こういう所は、KYの旦那似。

私はこんなにおしゃべりじゃなかったと思うんだけど・・・


とにかく、もっといいことを報告してもらえるように気をつけないといけない、ということだ。

子供はかわいいけど、時に恐ろしい存在となる。


義家族の家に行きにくくなったけど、ま、何も知らないふりをすればいいだろう。

こういうときに言葉が通じないって楽でいいかも。

分かってても分からないふりをして、事をまるくおさめることを学んだずるい私です。

最初のうちは、‘言葉が分からない人’と扱われるのが嫌だったけど、

最近は,そのほうが楽なこともあることに気づいてきた。

やっかいなことを言われることもないし、嫁姑の問題もないし。


5ヶ月もいると、考え方も変わってくるのかも。




























友人宅で働いているハウスメイドは、バングラデシュ出身の女性で、国には4歳と6歳の男の子がいると話していた。


幼い子供を国に残し、はるかかなた外国に出稼ぎに出なければならないほど、家族は苦しい生活を送っているのだろう。


そういえば、義母の家の隣人のインド人女性も、国に子供がいるのに何年も外国に出稼ぎに出ているという話を聞いたことがあった。


友人宅のメイドさんは、住み込みで、家事手伝い、子供の面倒を見たりなどほぼ一日中働いている。


それもかなりの安月給で。


でも、彼女の国で同じ額を稼ぐのは難しいことなんだろう。


私は、ここに来てから、悲劇のヒロインのように‘辛い、辛い’と愚痴をこぼしていたけれど、


彼女を見ていると、弱音ばかり吐いている自分が恥ずかしくなった。


彼女の契約期間は2年間。


2年間も自分の家族や子供に会えないばかりか、ここには知り合いや友達さえいない、という過酷な環境。


それでも毎日もくもくと仕事をする彼女は本当にすごいと思う。


私は、もし彼女と同じ立場に立ったとしたら、旦那や娘と離れて未知の外国で働くだけの強さを持っているだろうか。。。


先日友人と一緒に行ったショッピングモール内にあるプレイセンターの中には、子供達とメイドさん達が大勢いた。


子供達の親はというと、プレイセンターの隣にある喫茶店で女同士でおしゃべりをしている。


メイドさん達の目に、彼女達はどのように写るのだろう。。。


同じ‘母親業’を営む人間なのに、一方は自分の子供を人に預けて、自分の時間を楽しむ。


そして、もう一方は自分の子供を国の家族に預けて、人の子供の面倒を見て稼ぎを得る。


不公平な世の中だな、とつくづく思う。


そうしなければ生活ができないんだから仕方がないのかもしれない。


行きたくなくても行かなければいけない状況に追い込まれ、自分を犠牲にしてでも家族や子供の生活を守る。


過酷な状況であっても決して逃げない、その精神的強さはなかなか得られるものではない。


彼女達は、家の中でどんなに叱咤されても、外を歩いていて人々に嘲笑されたとしても、我慢に我慢を重ねて、契約終了まで仕事をし続けるのだろう。


彼女達は来世ではきっと天国に行けるだろうな。そうあってほしい。


彼女達もきっとそれを信じて、過酷な毎日の中で一生懸命に生きているのだと思う。


彼女達のことを思うと、自分がいかに弱い人間かがよく分かる。

私も、辛いこと、嫌なことがあっても、ものや誰かに依存することなく自分で消化できるようになりたい。


そういう強さを身に着けたい。