説明を受けてから少し待っていると、看護師さんが来てくれて

 

看護師「それでは、こちらに来ていただいて…」

 

と母と妹がいる場所まで案内してくれた

 

治療室に入るとたくさんの看護師と医師がいた

そして、入り口から1番近い部屋に母が、その隣の部屋に妹がいた

 

最初に案内されたのは母のいる場所だった

そして、その光景はあまりにも悲惨な状態だった

 

母はたくさんの管が繋がれた状態で、意識も朦朧としていた

骨折の状態が酷いため、痛みを少しでも和らげる為にと鎮静剤の投与をし

骨盤骨折からの出血量も多いため、輸血もしていた

 

医師が「娘さん達来ましたよ!」

そう声を掛けると、弱弱しい声で「妹は?」と聞いてきた

事故に遭った直後から母はしきりに「妹は?」「妹は無事ですか?」

と何度も何度も確認をしていたらしい

 

姉が近くで「妹は無事だよ!元気だから、心配しないで!」

そう声を掛けてやっと「良かった・・・」と安心した様子だった

 

姉「妹の様子も見てくるからね」

そう声を掛けると静かに頷いたので隣の部屋に移動して妹に会いに行った

 

妹はLINEのやり取りができるくらいだったので、

会話も問題なくできて、全身に傷はできていたけど元気だった

そんな妹の様子を見て私はやっと少し安心できた

 

妹と少し話をして、そんなに長居もできないので、

「またね!」と声を掛けて、母の部屋に戻ると

薬によって眠ってしまい何の反応も返ってこなかった

 

その様子を見ていた医師が

「先ほどの説明を画像を見せながらもう1度行いたいのですが…」

と携帯とPCを持ってやってきた

 

携帯には相手の車の写真が表示されていて、

リアガラスは割れ、バックドアもへこみ

母が挟まれた衝撃がそのまま形として残っていた

 

PCにはレントゲン・CT画像が写し出されていて、

足の膝の骨は粉々

骨盤に至っては前後左右あらゆる箇所が折れていた

 

本当によく生きてたな・・・

そう思わずにはいられないほど悲惨な状態だった