久しぶりの友達と再会し、とても楽しかったお昼ご飯。
ひまりは味があまり気に入らなかったのか、お菓子ばかり食べていた。
夜は好きなものを作ってあげよう。
昨日余ったホワイトソースでコロッケを作ることにした。
そしておそらく日本一美味しくないコロッケを揚げてしまった。
ホワイトソースとじゃがいもとスイートコーンの黄金の組み合わせだというのに。
ホワイトソースの料理ならなんでも喜んで食べるひまりのために作ったコロッケ。
コロッケを作るのに時間がかかりすぎて、ひまりの機嫌は急降下。
お腹もすいたし、遊んで欲しい。
気持ちはとても伝わってくるのだけれど。
台所に来て「抱っこ、抱っこ~」とせがんでも、「手がベタベタだから待ってね~」と待たされる。
それでもめげないひまりは、テレビ台の棚の中から「しまじろうのDVD」を持ってきて「見る~」と言う。
仕方なくテレビの力を借りることにする。
「美味しいご飯のためだから、ちょっとだけ我慢してね」
ひまりと二人で「いただきます」と手を合わせた時間はいつもより1時間近く遅かった。
ひまりはコロッケをひとくち食べて、それから食べなかった。
ホワイトソースもコーンも大好きなのに。
でも、確かに見た目から首をかしげたくなる代物ではある。
仕方ない、ほかのおかずを食べてもらおう。
ほんの少しだけ、悲しい気持ちになった。
あまり、手をつけないひまりの口にお味噌汁や煮物を運んで食べさせる。
コロッケ以外のものは「美味しい」と食べてくれるのでほっとする。
食べ終わったひまりが何を思ったのか「いっぱいありがとう」と言った。
コロッケは残されているけれど、胸がいっぱいになった。
「こちらこそ、ありがとう」と言うと、ひまりは首をかしげて笑った。


