当校は開校して以来、医学部や東大を目指す開成高校の生徒がいる一方で、学校でいじめに遭っている生徒、不登校の生徒、発達障害の生徒など、様々な生徒がいます。
その様々な生徒も積極的にあずかっているのは、当校の塾生に医学部志望者が多いからです。
日本テレビの「放課後カルテ」は見ていますか。
患者の心を全く見ようとしない主人公のエリート医師が様々な子どもたちと触れ合いながら成長して行く物語です。
社会的に見て医師はエリートです。
しかし、日々相手にするのは一般の人、時には底辺の人。
だから、エリート意識の強い、他人を見下すような嫌な奴になってほしくないのです、教え子には。
この塾で生徒の頃から様々な生徒と触れ合って、意識の幅を広げるきっかけになれば幸いです。
今あずかっている生徒の中に識字障害と算数障害の両方を疑う高校生がいます。
他の生徒と一緒に学ぶのは困難ゆえに、特別枠で私が直接指導しています
個人塾だからそういった弾力的なタイムテーブルも可能です。
期末考査の試験範囲ということで、一昨日はその生徒に二次不等式の解き方を教えました。
与式を因数分解するのが第一歩ですが、それを本人は忘れています。
その後のコツは、というか公式は大抵α、βを使うのですが、本人が理解しやすいようにmとnを使いました。
数量把握が苦手な生徒にはαやβは禁物です。
その文字だけで頭の中で混乱が起きてしまいます。
だから、見慣れたmとnなのです。
横書きは左から右に。
mの右にnが来ます。
アルファベット順です。
数直線のように左の数より右の数が大きいことを前提にします。
m < n
(x− m )(x− n ) > 0 の場合の答えは x< m、n <xとなります。
(x− m )(x− n ) < 0 の場合の答えは m <x< n です。
本人がここでパニックを起こすのが因数分解した式の中にマイナスの符号があることです。
mやnの前に「−」符号があるだけで、mやnがマイナスの数に見えてしまうと考えられます。
例えば、(x− 3)(x− 7) < 0ならば公式通りの見かけですから、答えは 3 <x< 7と本人なりに容易に出せます。
ところが (x+ 3 )(x− 7 ) < 0 となると頭の中は大混乱を起こしてしまうのです。
中1の
( −2 ) − ( −5 ) = ( −2 ) + ( + 5 )
は頭の中で定着していますから、
+ 3 = − (−3)は理解できるのです。
そこで、{ }はあえて使わずに次のように説明します。
( x + 3 ) = ( x − (− 3) )
だから、ここで初めて
( x + 3)( x − 7) = ( x − (−3) )( x − 7)
と頭の中で変換ができる訳です。
最後に不等式に戻ります。
(x− ( − 3) )(x− 7 ) < 0
これでようやくmが−3と認識してくれます。
今はさーっと書いていますが、授業中は大変です。
誰でも当たり前に理解できることであっても、数量把握が困難な生徒には大変な苦しみです。
教える者はそのことを理解してあげなければなりません。
それゆえに、教える側の工夫と忍耐が常に求められるのは言うまでもないことです。
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↓はお母さん方や教え子たちからの反応です。
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教える側の工夫と忍耐が常に求められるのですね。忍耐で待っていてくださる先生はとても有難いと思います。
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とてもわかりやすいです。授業中はとてもエネルギーをつかってご指導くださっているのだと思います。バカ息子の授業はさらにとても大変なのだと思います。それでも諦めずにご指導くださることに感謝しかありません。生徒一人一人を骨の髄まで把握し、その生徒に合った指導を丁寧に工夫して行ってくださりありがとうございます。
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他塾では決まった通りの教え方しかせず、理解できなくても先に進められてしまうのだと思います。先生は生徒一人一人の特徴をよく理解してくださっているので、どのように説明すれば理解するのかよく分かってくださっています。教えてくださる側の工夫と忍耐が必要なのだとよく分かります。大変お疲れになることなのに、投げ出すことなく理解するまでご指導くださることに深く感謝いたします。
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どこが分からないのか、どこからが分からないのかを見て、理解できるように工夫して教えてくださることはとても有難いです。理解できるまで教えることは忍耐のいることですね。いつも生徒のためにありがとうございます。
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数量把握が困難な生徒に二次不等式を教えるのはとても難しい事だと素人でも想像できます。だから教える側の工夫と忍耐が常に求められるのですね。諦めずに理解出来るまでとことん教えてくださる先生はなかなかいません。私たちは塾長のご指導を受ける事が出来て幸運です。いつもありがとうございます。
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出来る人間に出来ない人間の気持ちを理解するのはなかなか難しい事だと思います。何故出来ないのか、何処が分からないのかを探り出すのは大変な作業だと思いますし、教える側は相当な忍耐を強いられるのは想像がつきます。愚息達を含め学力の低い塾生を諦めることなくご指導下さる事に感謝致します。
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生徒が分からない場合は、どこにどのように引っかかっているのか確かめてから、分かりやすいように教える工夫が必要ですね。講師をさせていただいてから、その難しさや自分の知識不足を感じることが多々あります。自分の学びを深めつつ、生徒にきちんと教えられるよう学び直しをしたいです。
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数学が得意な者には「何を当たり前のことを教えているんだ!」としか思えないでしょうが、数量把握が様々な原因から困難な者にとっては当たり前のことが理解できない苦しみがあります。
普通の塾に行ったら、やる気がない、サボっている、理解しようとしていない、などと低学歴・低学力の講師から思われて、月謝だけ払っていれば良いという扱いになるのは明らかです。
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我が家も普通の塾に行っていたら、諦められ、月謝だけ払ってくれれば良いというお客様になり地獄行きだったと思います。先生はその生徒の特徴を骨の髄まで把握し、学ぶことは楽しいと教えてくださりながらご指導くださっています。感謝いたします。
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他塾では低学歴・低学力の講師にやる気がないとしか理解されないようなことでも、先生は一人一人を理解してくださっているので解けずに苦しんでいることを理解した上でご指導してくださっています。大変ありがたいことなのだと改めてよく分かります。この塾に通える生徒達はとても幸せですね。いつも生徒のことを考えてくださりありがとうございます。
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我が家も普通の塾ではただ月謝を払っている一生徒にしかなりません。個々に合わせて理解できる様に導いてくださる塾は、他にないと思います。人の理解力は違いますので、把握してくださりご指導頂いていることは本当にありがたいです。
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この生徒に対しては先日も「今説明したばかりではないか!」ときつく注意しました。
私が約40年間続けていることは「味方はするけれど甘やかさないよ」です。
比べてみて下さい。
優しい口調で話しかけて生徒の欠点を指摘しないまま本人が学習内容が理解できないでいる状態が良いか。
きつく注意されても、時間がかかっても、山頂に到達したがごとくに学習内容が理解できた状態が好ましいか。
どちらを好むかは人それぞれでしょう。
キャバクラのような塾、ただ通うだけの塾、遊びに行く塾を好む親子はもちろん前者ですね。
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学習内容の理解ができることが大事なので、きつく言われるのはそれだけ、どうにかしたいと言う気持ちの表れだと思います。我が家は理解できた状態でいたいです。きついご指導をぜひお願いしたいです。
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