39.財布の中身が…(長男との対話3)
新年度になり、それぞれがまた忙しい日常になった
心配している長男も、なんとか学校に行っているようだ
長男は、初夏に修学旅行があった
楽しみにしているようで
「着替えや洋服、水筒も必要なんだ。一緒に買いに行ってもらえないか」
と言った
「よし!わかった買いに行こう」
修学旅行から帰ったときには、
興奮気味に、「あそこへ行った」「みんなで食べた夕飯は美味しかった」「移動のバスの中で、歌を歌ったり余興があったり楽しかった」と
話していた
そして、たくさんお土産を買ってきてくれた
長男はなんとか1学期を頑張った
しかし、夏休みを終えてから、ある出来事が…
わたしの財布のお金が無くなっている
最初は、自分の思い過ごしではないか?と感じていた
1週間ほどすると、また無くなっている
自分で財布の中身を注意して確認していたので間違いない
長女は、すでにバイトもしており、ある程度は自分で使えるお金を持っている
長男は、このときバイトしていなかったので、毎月こずかいを渡していた
わたしは2人に、財布のお金が無くなることがあると話した
長女は「どうしてだろう?わからない」と言った
長男は「そうだよ、わからない。ぼくじゃない」と言った
「ぼくじゃない…って?」
だれも、長男を疑っているとは言っていないじゃないか
「じゃあ、なぜ無くなっているんだ?」
「ぼくはそんなことしていない。なぜ、ぼくを疑うんだ」
「それじゃ仕方ないな。わたしが、なにか勘違いしていたのかもな」
後日、また同じことが起きた
そのとき、長男がわたしの財布からお金を取るところを見たのだ
「何をしている!」
「いや…」
「なぜ、嘘をついた!」
「いや…」
「だから、お金が必要なら、なぜ言わない。嘘をついたことがダメなんだ」
「わたしの言っていることがわかるか?」
「はい…」
これからは、嘘はつかないと約束をした
そして、自分の気持ちを言葉にして伝えてほしいと話した
そして、また学校から電話が来るのである
…続く…
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